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533.凝集性の高い集団と交わること

2022.07.21

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 研修会においては、コロナ禍もあってキャンセルも多く、少数の方にお集まり頂きました。
 検温、消毒、換気や、ディスタンスに気を配り、もちろん、ディスカッションは全てマスクごしです。

 しかし、関東・東海・関西から西九州、南九州までの色んな方が集まり、技術向上に熱意を持ち、普段は何百キロも離れている人同士が、研修内容について感想を述べ合ったり、コメントを交わす。とても凝集性の高い集団であり、刺激になりました。どんなにオンラインが発達しても、そこでリアルタイムで見たことや体験したこと、そしてそれを同じ興奮をもって交わし合うことはとても大切な時間だと改めて思いました。

 第7波到来にて、更に、集会に気を遣うわけですが、今後も、情勢が許す限りにおいては、フィジカルで会う機会を提供することは貴重なんじゃないかなと思いました。

 目的意識の高い人に包まれると、自分も心洗われ、また、志を高くすることが出来ました。

 今後もそれを診療に還元したいと思います。

532.写輪眼

2022.07.20

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 連休は九州大学をお借りして、慎重な感染対策の上、催眠療法の研修をしてきました。

 九大の心療内科は全国から優秀な志ある若い医師が入局してくる心療内科のメッカです。
 たまたま親しい後輩の先生が、医局のお役目をお持ちだったこともあり、好意的に研修会場も使わせて頂いています。そういう思いに応えるべく、私の技法を正直に開陳してきたのですが、天才とはいるもので、私もなかなかやりきれない、特殊な技法を、ある有能な若手に、とてもきれいに実行されてしまいました。
 講師冥利に尽きると言えます。
 むしろ、受講生の出来が良すぎて、藤井竜王を見守る杉本八段くらいが良いたとえでしょうか。私もまだ引退していませんので、棋士に例えるならトーナメントプロですからね。

 忍者漫画のナルトには畑カカシという教師役のキャラクターが出てきており、その目は写輪眼といい、一回見た技法を完全にコピーして再現できるという恐ろしい目です。たまに、一回見せると出来ちゃうと言う写輪眼持ちはいるのですが、身近にいたとは。
 セラピーに高い志を持つ若手が写輪眼で技法を持っていってくれたのはむしろ教え手としては喜びですし、研修をして良かったとも思います。彼らが沢山の方のお役に立てることを切に願うとともに、自分も更に磨いていきたいと思いました。

531.空を見上げて

2022.07.19

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 7月19日は藤井聡太竜王の誕生日ということで、森内俊之九段の森内チャンネルでお祝いがあったり、伊右衛門のスポンサードで恒例?の芦田愛菜さんとの相互インタビューが公開されたりしました。
 10代に棋聖を三連覇し、時の人であり続ける藤井竜王は、羽生結弦選手や大谷翔平選手のように歴史的なアスリート(将棋棋士は頭脳アスリートと思うのでアスリートと書きました)であり、尚且つ、20歳になったばかりというので、これからも活躍が期待されます。

 その中で、芦田さんが、毎日空を見上げるようにしている、と仰ったのが印象的でした。

 前回なんてゴミ拾いですから、それはそれで貴重なんですが、下ばかり向いていると、上も見ようということでしょう。こういうタイミングで振ってくる言葉って天啓なのかもしれません。

 ですので、私も、医院の窓からでも空を見上げてみたいと思います。

530.ゴミ0

2022.07.18

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 530稿だからではありませんがゴミの話です。
 中央区なんて街中におりますと、人の流れが激しく、どうしてもゴミが落ちているものです。
 以前から気にはなっていたのですが、最近出勤時や銀行に行く際などにゴミ拾いをしています。

 以前からエンゼルスの大谷投手が、ゴミを見つけたら拾う、と決めていることもありますし、哀川翔さんにいたっては、ゴミを跨いだら半殺しなんて家訓がある所もあるようです。とはいえ、ゴミを素手で拾うのも汚い気もしますし、少々ためらわれます。
 全てきれいにしようと思わず、拾えそうなものだけでもいいやと気楽に構えて拾ってみました。
 出勤時は素手なのでしょうがないのですが、銀行の往復時には火ばさみと袋を持っていってみました。火ばさみ一つあると吸い殻も大漁(大量)にとれます。魚じゃないんですが、大漁の方が、獲ったどー感ありますもんね。

 ゴミ拾い中に一番驚いたのはスマホ拾ったこともあります。もちろん交番に届けました。

 若い頃と比べて落ち着いたのか、今は捨てた人への怒りなどさほどは感じず、自分のクリニックの周りがきれいだと運気が上がるだろうから、という程度で淡々とやっています。

 いつまでやれるかも分かりませんが、力まず自然体に、やりたい時にやれるだけという感じで、周囲の道を少しだけきれいに出来たらと思っています。

529.時には全体像を

2022.07.17

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 講演するのに、何を話したいんだっけ?と思ったことがあります。
 言いたいことが一杯あるが、論理的な順番に並べ切れていなかったり、最も伝えたいことやインパクトを残したいことが絞り切れていなかったりするとふと立ち止まります。
 そういう時は、全体像のマッピングを行うと良いことがあります。
 箇条書きにしたり時系列のプログラムを書いてみたりしてみると、時間の制限などで言いたいことが言い切れない等見えてくるものです。制限時間に応じて取捨選択して行くことが重要です。自分が全行程の何合目辺りにいるのか、明確になってくると、頭が整理できることがあります。

 全体像やマッピングなどで、時には全体を俯瞰することで、見えてくるものがあるかもしれません。

528.細部を詰める

2022.07.16

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 アマチュアの方の演奏を聴いていると、流石の私でも、少しもったいないな、とか、もう少し精密に練習されるだけで上手くなるのにな、とか色々思います。しかし、トッププロから見れば私も五十歩百歩かもしれません。
 
 何時間もものすごい練習時間が取れるわけではないため、上達するには質を上げるしかありません。
 質は、意識の質と練習の質と言うことになります。

 意識の質は、常に自分の課題に真正面から向き合い、今の自分に目一杯出来ることを細部まで詰めようとする努力から成り立ちます。音楽で言えば、アウフタクトをどれだけ重々しく吹けるかとか、次のフレーズの1つ手前の音が、意識が次の音に向いているために直前のフレーズの終わりが「気もそぞろ」になっている場合があります。そういう所をきちんと詰める。
 自分の中で意識していなかった→意識した、の2回で、意識するだけで別人のように改善します。で、あれば、常にその高い意識を持って細部を詰めることが重要です。いつしか自然に自転車に乗れるように、細部の詰めがどんどん当たり前になり、その上で、意識の圏外にあったところを意識化して更に詰める。その繰り返しです。

 練習の質は、出来るところばかりやらないで、出来ないところをゆっくり丁寧にやるとか、ディティールも大事だが大きなフレーズを感じながら音楽性を担保するようにして演奏する、等です。

 自分で出来るところまでやったら、自分で録音してそれを聴き、変だと思うところをまた直す。

 そして、レッスンで先生という他者に聞いてもらい、意識化できなかった問題点を意識化する。そしてまた細部を詰める。

 私はそうやって、ぼちぼち聞けるくらいのオカリナにして来ましたし、今後も、もっと努力していこうと思っています。

527.格上と交わる

2022.07.15

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 将棋の藤井聡太竜王が不世出の天才であることは既に論を待たないでしょう。
 実績こそ羽生九段に追いつかないものの、その将棋の質の高さから、彼こそは、より高質の存在であり、その記録なども時間とともに追いついていくだろうと目されています。そんな彼がデビュー当時から、現在王座の永瀬拓矢さんから研究会に誘われて一緒に将棋を指しているとか。永瀬王座の方が年上とはいえ、レーティングやランキングは今や藤井竜王の方が上。現在はこのようにわかりやすいですが、藤井竜王が無冠の天才少年の頃から捕まえてパートナーにしたのは永瀬王座の慧眼と言えましょう。
 格上と交わることを続けるためには、要らないと言われないように自分の質を常に高く保つ必要があります。つまりタイトル一つくらいは持っている、と言うことでしょうか。
 実際に5000時間と言われる勉強量で、逆転負けをされた試合でも序盤は藤井竜王を追い詰めるほど研究してきており、永瀬王座の将棋に掛ける気概は、鬼気迫ると言って良く、軍曹というあだ名も伊達ではありません。

 私自身は、先日、プロのギタリストの方に伴奏して頂いてオカリナを演奏する機会があったのですが、耳も腕も人柄も素晴らしい方なのだなぁと感心していました。
 こんなに繊細に演奏してくれるならば、自分はそれに見合うオカリナを吹く必要がある、と強く危機感を持ちました。格上と交わり、同等とは言えないものの、お客様には同等っぽく聞こえる質で完成させていく。それにはそれなりの努力が必要です。
 私の音楽の才能は、別に平均的なものに過ぎませんから、後天的に学んだことをどんどん取り入れて進化しています。これまでも素晴らしい音楽家にも出会って来ましたし、これからも新しい出会いがあれば良いと思っています。
 格上、格下、という見方は必ずしも良い見方ではないかもしれませんが、少なくとも共演者に強い敬意を払い、自らに謙虚になって精度を上げていくことが大切で、そのように自分を成長させることに喜びを感じていたいと思っています。

526.ボディースキャンをやってみよう

2022.07.14

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 日々忙しくしていますと、ついつい自分のメンテナンスを怠りがちです。倒れてからでは遅いですから、そうなる前に自分の肉体的、精神的疲労をキャッチして、しっかり休んだりケアしたりすることが大切です。

 自律訓練法の上級に、空間感覚練習というものがあります。
 全身を目と目の間、耳と耳の間等々、自らスキャンしていって、左右差や、冷えたところや痛いところがないかチェックしていきます。
 空間感覚練習でなくても、自分でMRIの中に入ったようにイメージして、上から下まで自分の体とゆっくり向き合ってみましょう。
 そうすると、冷えや痛みを感じるところは血流低下など何か不具合がありますから、軽く揉んだりして治るものなら良いのですが、本格的な不具合がありそうでしたら、診察を受けましょう。

 たまにで良いのですが、そうやって、自分の全身と丁寧な気持ちで向き合うのも、健康のために良いのではないかと考えています。

525.元彼(元カノ)と間欠強化

2022.07.13

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 蜜月時代に美しい思い出のある恋人との恋愛は、甘い記憶とともに様々な感傷を惹起します。
 次々と相手が見つかる人は苦労がないかもしれませんが、離別も相手方発信の場合などは想定外に関係が途切れてしまうこともあり、準備がない分、ショックも大きいでしょう。
 素敵な記憶を持っている相手には、もう一度そういうやりとりが出来ないか期待して、LINEやメッセージを送ってみたりするものです。

 しかし、少しお待ち頂ければと思います。

 もしその相手、自分が振った相手であれば、時々、たまに、さみしい時についつい、連絡を取るのは、「間欠強化」となります。
 もし何か嫌なところがあって別々に生きた方が良いと考えて別れたのであれば、間欠強化は最もまずいコミュニケーションとなります。むしろ、毎日連絡する連続強化の方が強化される度合いは少ないです。
 気のないふりして駆け引きしながら時々食事、たまに寝所をともにする、となると、未練が湧いてくるのは間欠強化のなせる技と申せましょう。

 進むべき道を決めた後で、よりを戻す等間欠強化で引きずるのは、望ましい行動とは申せません。

 未練、断ち切れない、等感情的な言葉で陳述するとロマンティックだったり感傷的だったりするものの、スキナー箱のネズミと同じ行動を取っていると分かると、何だかバカバカしくもなります。

 このような助言は常日頃提供させて頂いているのですが、きちんと実行して、元恋人には一切連絡せず、新しい恋人と上手く行く工夫を重ねて下さった方は、幸せになっているようです。

524.躾と間欠強化

2022.07.12

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 子供がだだをこねて仕方がない、と言うご相談も頂きます。
 もちろん、発達障害などがあって、こだわりが強すぎるお子さんのこともあるので、十把一絡げは言い切れませんが、今回は一応普通のご家庭内の話としましょう。

 だだをこねられた時、親御さんに一番避けて頂きたいのは間欠強化につながる行動です。

 だだに負けて、根負けしてたまに言うことを聞いてやるのが間欠強化になります。
 そうするとだだをこねた側は、粘れば押し通せる、と言うことを学びます。諦めてその行動を取らなくなることを消去と言いますが、消去が起こりにくくなり、不適切な行動が増えてしまいます。

 ですので、たまに折れると言うのが一番まずい対応で、折れない時は折れない、というのを統一しておくことが大切になります。もちろん、出来る限り効果的なコーピングとしての話し合いなどで解決することが望ましいことは言うまでもありません。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分