450.迷惑を掛けないように
2022.04.30
450.迷惑を掛けないように
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
迷惑を掛けないように、と仰せになる方が多いように思います。
しかし、実際問題、誰にも迷惑を掛けないで生きていくことは不可能なんじゃないかとも思います。
迷惑を掛けないように気をつけていて、気づかない迷惑を掛けていた、なんてこともあるでしょう。
目標は肯定文で、ということは常々申し上げていますが、非定型の目標は上手くいきにくいものです。
もちろん、誰かの妨害を意図的にやることは行けないことですし、差し控えるべきことでしょうが、迷惑を掛けたりお世話になったりして許されている自分と言うことに気づいて、自分も他者に対して寛容な構えを採ることが大切なのではないかと感じています。
449.四つ葉
2022.04.29
449.四つ葉
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私の得意なことに美味そうにご飯を食べることも挙げられるのですが、その他には四つ葉のクローバー探しがあります。福間病院奉職中は、1シーズンに70本くらい採っていました。
クローバーことシロツメクサやアカツメクサは、ストレスに弱くアノマリー(異常)を起こしやすい植物です。
踏みつけられたり温度変化だったり、何が原因かは知りませんが、ストレスを感じると四つ葉になりやすいと言われます。五つ葉も探せばシーズンに1~2本はありますし、六つ葉も今まで2本見つけたことがあります。
よくロゴなどに各葉っぱがハートマークになっているものがありますがハートの形をしている草はカタバミというもので、一応食べられる草です。クローバーよりも日陰に生えます。ところが、カタバミはストレス耐性が強い草で(だから日陰でも育つ)、逆に言えば、なかなかアノマリーを起こしにくいのです。つまり、カタバミの方がクローバーよりも四つ葉が見つけにくいというわけです。
解説が長くなってしまいましたが、先日散歩をしていたら、カタバミの四つ葉を見つけました。カタバミの四つ葉は福間病院ででも8年で1本しか見つけられなかった希少種です。
今日はそんな貴重な、ハートマーク4つのカタバミの四つ葉をお裾分けします。この記事をご覧下さった皆様の元に、幸せが訪れますように!
448.終始一誠意
2022.04.28
448.終始一誠意
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公民館の掛け軸か何かでこの言葉が目に留まりました。
私は元々は怠け者のいい加減な人間ですから、数学なんかはどうやったら面倒くさい計算を回避できるか考えていました。怠け心もそういう時は役に立つものです。それはさておき、終始一誠意、というのはやってみようと思うとなかなか難しいものです。
何度かブログに書いた藤井聡太竜王などはまだ10代なのにそれが出来ていて、将棋の指し手も感心しますが、むしろ生活態度の方が感服しています。
しかし、誠意を持って人に接していくのは、将棋の神の一手よりは自分に再現できそうですから、終始一誠意の精神は心がけておくと良いのでしょう。
また気持ちを新たに、臨床の現場に向き合えればと思います。
447.報恩感
2022.04.27
447.報恩感
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心療内科の治療法の一つに内観療法というのがあります。
一日中白い壁に向かって、親なら親に、お世話になったこと、世話をして返したこと、迷惑を掛けたことの3点に絞って想起し、1~2時間毎に、3~5分、治療者の面接を受ける、というものです。
その対象者は親・子・配偶者などになることがありますが、色々あるようです。
本格的な内観療法は実際に施行したことも、自ら研修として体験したこともありませんが、師匠の久保千春先生は内観医学会の理事長をされ、また若手の中でも病棟で内観療法をされる先生がいると聞きます。
内観が進むと、自分が実は愛されていたという被愛感が出てきたり、お世話になったご恩についての報恩感が出ると言われているようです。
仏教では仏の恩に報いる集まりのことを報恩講と言います。
何一つ当たり前のことはなく、して頂いたことを当たり前と傲然としていた自分に気づき、治療者に言われたからではなく、自らの内側から報恩感が出て来る時、内観療法には意味があったと考えるようです。
クリニックに於いては、徹底内観をするような時間は取れないのですが、面接の端々にそのような振り返りをすることがあります。自分にとっての報恩感って誰にどんな気持ちを感じるのだろう?と考えた時、危うさや専門家の助言が必要な時は、ご相談頂ければと思います。
446.先送り
2022.04.26
446.先送り
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先送りというと期限があるのにサボるようで、ネガティブな印象を持つ方もおられるかもしれません。
しかし、時には先送りが最適解であることもあります。
例えば、うつ病の場合、「(周りの人が)励ましてはいけない」ということに加えて「(ご本人が)大きな決断を控える」ということも大事なことになります。
退職・辞職する、離婚する等人生を左右しかねない大きな決断はうつの時にしない方が良いと言われています。
うつ状態では
・私なんか価値がない
・私なんかいてもしょうがない
・何をしたって上手く行かない
等と考えてしまいがちです。
暗いトーンでした決断は、回復してから振り返ると、どうしてあんな決断をしてしまったのだろう、と後悔することも多いのです。
このように、先送りしても構わないものや、休職・休学など制度によって待ってもらうことが可能なものは、極力最終結論を先送りして、一旦治療に専念するのも有効なことです。
どうして良いか分からない時ほど専門家にご相談頂ければと思います。
445.変な人を目指そう
2022.04.25
445.変な人を目指そう
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
いつも見ているわけではないのですが、先日は、林修先生の初耳学が面白そうだったので録画してみました。イェール大学の先生をしている成田悠輔氏で、Yahoo等でも取り上げられているのでその発言のいくつかは拾えるでしょう。データを分析することによって既存の価値観に囚われない発想を持つ方です。
その発言録は記事をご覧になった方が早いとは思いますがいくつかピックアップしてみます。
・(データを分析して)進学校へ行ったらその後が幸せかと言えばそうではなく、浪人するなら、その時間を新たに興味持ったことを学ぶ1年にしたら良いのではないか。
・米国型AO入試は、結局ボランティアツアーを購入する富裕層が有利であって、八方美人な何でも出来る人を量産し、結局個性のある人を選抜できない。
・学力入試はある意味「公平」=性格が悪くても高得点なら合格できる
・今後は、色んなタイプの客観性を担保できる選抜方法が何百もあると良い。
等も興味深かったのですが、
・所詮他人にはなれない。
・他人の真似を追及するのではなく、自分の個性を突き詰めていくと「変な人」になれる
(この変な人というのは、個性を突き詰めた有能な人というようなニュアンスに私は感じました)。
・・・ということで、平均的な常識人より、突き抜けた変な人を目指し、それが許される世の中であれば、ということのようです。
誰かの模倣より、自分の個性を突き詰めていく。
なかなか難しい様に思いますが、自分も良さを前に打ち出して生ければと思います。
444.アージョ
2022.04.24
444.アージョ
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
444稿目、ぞろ目です。
イタリア語で、agioというと、気楽、安心、くつろぎ、ゆとり、余裕、等と言われます。
イタリア語の前置詞は、次に母音が来る時にdを追加してaであれば、adと言います。
気軽に、のんびりと、というと、ad agioとなります。これがまとまるとadagioという風になるのですが、adagioは既に音楽用語として、ゆっくり、静かに、ということで、アンダンテとラルゴの間のゆっくりとしたテンポを指すようになります。
一般に、アルビノーニのアダージョとして知られている(レモ・ジャゾット作)曲は、とても悲哀に満ちていて、気楽にゆっくり聞ける感じではないのですが、テンポは確かにアダージョなのでしょう。
当院でも、色々お困りでご相談頂く皆様に、少しでも気軽な気持ちになって頂けたらと、agioの精神で診療に当たりたいと思います。
443.バランス
2022.04.23
443.バランス
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
子育てをおざなりにしてキャリアを取るのか、キャリアを我慢して子どもを優先するのか。
シングルやディンクス、同性婚など多様性が認められる世の中、どんなご家庭にも子育てが存在するわけではありませんが、生物として子孫を持っていく本能がある以上、世の中の一定数が子育てと仕事の狭間で揺れていることもまた事実です。ご自身が子作りをしない決断をしている人も、同僚にそういう事案があることは良くあることでしょう。
ある著名人が一般の人からこの問いを受けて回答したのは、バランスという言葉でした。
つまり、キャリアを優先して、子育てをおざなりにすることも違う。子育てを優先してキャリアをあきらめるのも違う。しかし、次世代を持とうと決断したのは自分。だからバランスを取る必要がある、といった趣旨だったかと思います。
私の実家では母が専業主婦でしたから、ご飯やお風呂が定刻に出て来るのがあまりにも当たり前でした。
実際に子どもを持ってから、ご飯は誰かが作るか買ってくるかして(何らかの労力を払って)、ご飯がそこにある状態にしない限り、「ない」のだと分かりました。妻が遅い時は自分が作るか、自分が子どもを連れて外食店に行くか、買ってきたものを分けて食べるか、ということになるでしょう。おそらく学生時代に甘い考えだった頃よりも、随分料理もするようになりました。でも、自分で好きな調理が出来ることは、とても楽しいことですし、料理の技術が上がるのも楽しめました。まあ、誰もが料理を楽しめるかは分かりませんが。
でもまあ、何とか楽しみながら食べていこう。食事くらいは楽しい時間にしよう、と考えて私自身は家族の協力もあり、やって来ることが出来ました。先の著名人が言うようにバランスを取ろうとしたのかもしれません。
京セラの稲盛和夫さんなどは、講演をすれば名だたる財界人がお金を払って聞きに来ますが、子どもの運動会や参観日すら行けないほど働き虫だったことは有名で、家庭のバランスが取れたのは奥様のおかげなのかもしれませんが、令和の今、多くの奥様はワンオペにさせられっぱなしはたまらないでしょう(これは対外的に夫婦の片方が極端な成功をした場合の例であって、妻が家庭を守るべきと言っているわけではありません)。
これからの時代、自分の実力や職能と、家庭・家族を大切にしていくバランス、という概念は老若男女を問わず、すべての人に問われており、たとえ次世代を作らない家庭や個人であっても、そういうケースへの理解が必要になるでしょう。
もちろん、バランスこそ大切なわけですが、バランスを保つための理念をお持ち頂くとより良いかもしれません。すなわち、自分は何のためにこの仕事をしているのか、どういう家庭を持っていきたかったのか。常に問い続けます。理想通りという人は滅多にないでしょうが、我慢していることが多すぎる場合は、見直しも必要かもしれません。鬱になる前にこの記事をご覧頂いた場合は良いのかもしれませんが、もし、専門家の相談が必要とお感じの場合は、私共をご利用頂いても良いのかもしれません。
442.良き刹那主義
2022.04.22
442.良き刹那主義
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
先日、林修先生の番組を見ていたら、ネガティブなことをサッと切り替えて、とりあえず、今の自分の課題に最大の集中をすることを「良き刹那主義」という言葉で表現されていました。なかなか良い言葉だなと思うのでご紹介したいと思います。
悪しき刹那主義というのは課題から逃げて目をつぶり、例えばポテチを食べながら動画やテレビを見てしまい、単に課題先送りして何も解決しないまま時間だけ浪費するものです。
良き刹那主義とは、悪い結果が得られたとしても(落第や大敗)、そのことは一旦忘れて、次に与えられた仕事や課題に一旦フレッシュな気持ちでしっかりと取り組む、というものです。反省は必要かもしれませんが単にネガティブになっていつまでも落ち込んでいる暇はない、と言ったようなニュアンスだったような気がします。
失敗をやらかしても、何か問題が生じても、いつまでもくよくよしている暇はない。
次の仕事がもらえるのであれば、それはありがたいことであり、それに集中する。それが良き刹那主義になるかと思います。
まあこれも程度問題で、根本的な(構造的とか量的とか)問題が何も解決しないのに次から次へと案件だけが降ってくると言うのも潰れる原因になりますので、自分の力の及ばない構造的な問題や組織的な問題が大きすぎる場合は休職した方が良いかもしれません。ストレス性疾患だと判明すれば診断書をお出しすることも出来るでしょう。
ただ、個人で範囲内のことであれば、やたら落ち込むよりは次へ集中する、と言う意味では、良き刹那主義、と言う態度はかなり良い物になるのかもしれません。
441.温かい第三者
2022.04.21
441.温かい第三者
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
人間関係の悩みというものは通常相手があるものです。
相手の言動がひどい、きつい、態度が冷たい、等はよく伺います。
上司などに管理能力があれば多少は改善されるのでしょうが、そうでない場合はご相談頂くこともあります。
ご本人、対象者にも深入りせず、双方に温かいリスペクトを持った第三者が入って、事態が進み出したケースがありました。ネガティブなモードに入ると自分や対象者の悪い所ばかりを気にするようになるのですが、双方に温かいまなざしを維持した第三者が、双方を尊重した言い回しを用いると、ネガティブなものが氷解していくことがあります。
治療者もある意味温かい第三者になれる存在ではないかと思います。
当院の医師、心理士、看護師、相談員と色んな立場からご来談の方をサポートさせて頂ければと思っています。