ブログ

745.佐々木雄二先生

2023.02.28

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 心療内科に於いては自律訓練法は非常に重要な技法です。
 日本でも自律訓練学会があり、正規の自律訓練法を修得し普及できるようにしています。

 その自律訓練学会で長らく指導をされてこられた、名誉理事長、佐々木雄二先生が22日にお亡くなりになったそうです。
 池見酉次郎教授の7人の侍と言われた初期の弟子であり、筑波大学の心理学系、駒澤大学の心理学系で長く教鞭を執られ、現在の坂入洋右理事長を始めとして優秀な研究者や臨床家を輩出した名伯楽でもあります。

 国際サイコセラピー会議の主催もなさったのも大きな仕事でした。

 いつも温厚で優しい先生だった印象がありますが、最近は闘病されていたのかあまり学会でお姿を拝見出来ませんでした。

 心療内科の第一世代はもう亡く、第二世代の先生方もぼちぼち世を去られ始めています。
 少々寂しいことではありますが、教えて頂いたことをまた現場で還元出来るよう、気持ちを新たに臨床に臨みたいと思っています。

744.善意で解釈する

2023.02.27

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 ちょっと注意喚起したはずが、受け手が責められたと感じてしまい、そんなつもりはなかったのだけれど、ということは良くある話かもしれません。
 ちょっとのはずが客観的には手厳しかったのかもしれませんし、本当にちょっとだったのだが受け手が過敏だったのかもしれません。ケースバイケースとも言えるのですが、鬱や適応障害でご相談に来られる方の多くは、そのような注意喚起を厳し目に解釈してしまう傾向が強いように思います。

 書類の訂正が細かい場合も、自分に気づかない所を指摘してくれたり、最終的には公的な所に通しやすくなっているのかもしれません。自分の気づかない点を指摘してくれるのはある意味サポートを得られているとも考えられるでしょう。指摘された、ということに過敏に反応せず、成長ポイントだと受け止めてありがたいと思っていくだけで受け取り方は随分変わります。

 相手からのアプローチを善意で解釈するように癖を付けておくと、鬱にはなりにくいかもしれません。

743.朝寝を避ける

2023.02.26

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 眠れないとか昼夜逆転を訴えられる方のお話を詳しく伺ってみますと、時に朝寝や二度寝をしてしまうという話に行き当たることがあります。

 ありがちなのは主婦の方などが、夫や子供を会社や学校へ送り出し、洗濯物を干し終わった辺りでやれやれと9時頃から再度床に潜ってしまうケースです。午前中、眠いからと言ってまるっと寝てしまうと、これで一気に睡眠リズムが狂ってしまうと言われています。

 寝不足の時でも定刻に起きて、出来る限り普通に過ごし、その夜早めに休む方がお勧めです。

 どうしても眠ければ、シエスタと言って昼寝になる訳ですが、これも2-30分以内にするようにというのが睡眠の医学では通説となっています。

 入眠困難などで不眠がちの方は、お薬を増やす前に、朝寝などがないか、チェックして頂ければと思います。
 

742.食事を大切に

2023.02.25

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 面接道場などと言って心理面接技術の向上を志す臨床心理士さん達を時々指導させて頂いています。
 メンバーの内、おめでたいご結婚という話がいくつか出たので、これまでの付き合いの長さに応じて、色んな調理器具をお贈りしてみました。
 調理道具というのは不思議なもので、利便性を知らないと全く必要性を感じないのに、こんなに便利、こんなに素晴らしいと知ってしまうと、どうして今まで使わなかったのかともったいなく思ってしまいます。

 圧力鍋や低温調理器、マイコン付のコンロ、万能なホットプレートなど、色んなものがあります。私の知らない物もきっと出てきているに違いありません。

 いずれにしても、新しい生活を送るのに、食事は最も基本となる物。食事を美味しく、効率よく、バランス良く摂っていくことは家庭円満の基礎となりましょう。特に放置しておいて調理が進む道具などは、料理に対する面倒くささを改善してくれます。

 食事のバランスなどを考えたい時、調理器具の充実などに目を向けるのも一つの手かもしれません。

741.50歳を過ぎても

2023.02.24

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 年齢を重ねると、だんだん柔軟性を欠いて、細かいことを面倒がってしまう場合があります。
 
 また将棋のネタで申し訳ありませんが、棋士でありながら観戦記者でもあった河口俊彦さんは大山名人をこう評します。

「少なくとも名人でいる間は、大山は悪役だった。棋士の大半が好感を持っていなかった。しかし、五十歳を過ぎ、会長になってから人間が少し変わった。ファンに誠意を持って接し、サービスの限りを尽くした。晩年はファンからの大山の悪口を聞いたことがない。」河口俊彦。

 今も、普及に尽力した人に与えられる賞は、「大山康晴賞」と言うそうです。これはアマチュア棋戦で優勝したとか、強さを表す指標ではなく普及への貢献で表彰されるものだそうです。

 喫煙者だったのに健康に悪いと言われたらその日にパタリとタバコを止めた、というエピソードでも知られる大山名人ですが、五十歳を過ぎてからファンサービスを高く意識して人柄も変えていったようです。

 人間いくつになってもその気になれば変化するものなのだなぁと感心しました。

 自分が変化しにくいことを年齢のせいにせぬよう、私自身も自らを戒めて行きたいと思いました。

740.巨匠の復活

2023.02.23

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 今、将棋の王将戦が熱いです。
 タイトルを獲得できれば通算100期という前人未踏のタイトル数になる羽生九段。
 片や、迎え撃つのは棋王を取れば6冠になろうかという歴代最強の名も高い、藤井竜王(5冠)。

 将棋の世界はどういうわけか24年前後の周期で、「時代を作る」大棋士が出てきました。
 大山康晴名人(十五世)、中原名人(十六世)、羽生九段(十九世名人有資格者)・・・。

 この3名が24年周期くらいの差なのですが、大山ー中原のタイトルマッチは何度かあります。それは、大山十五世名人が69歳で癌で亡くなるまで、実力でA級に在位したまま、というあり得ない活躍期間の棋士だったことも一因です。他方、中原名人は脳梗塞に倒れ、引退が早かったため、中原ー羽生戦は、対局そのものはあったのですが、タイトルマッチで対峙することはありませんでした。
 中原~羽生間に谷川十七世名人と、羽生~藤井間に渡辺明初代永世竜王がいて、この2名も大棋士ではあるのですが、無敵になっていた期間がないと言われています。個人によって見方は変わるのですが、タイトル数等では、大山・中原・羽生、そして藤井という風に見做されています。

 その藤井聡太竜王と羽生九段は32歳の年齢差があります。

 スポーツではおよそあり得ない年齢差対決になる訳ですが、羽生九段は王将リーグ全勝優勝という偉業で挑戦してきました。

 しかしAI超えとすら言われる藤井さんにどこまで勝てるかは正直未知数というのが下馬評だったと思いますが、4局指して現在2-2のタイ。これは藤井聡太五冠がタイトルマッチをしていて、五分の星というのはこれまで、叡王戦で豊島叡王から3-2で奪取した時しかなく、非常に珍しいことになっています。

 元奨励会員YouTuberのアユム氏によると、奥様の激励によって、羽生九段の意識が変わったのではないかという説明がありました。実際に、発言内容も、諦めムードから踏み込んだ内容に変わってきたと言います。

 意識を高め直して、研究してきたことにより、最近の羽生さんの将棋は、カミソリのような切れ味が復活してきている印象です。

 歴史を作るようなプロでも、意識を高め直すとまた変わるのかもしれません。

 いずれにしても羽生九段の復活はファンにとっても喜ばしいこと。王将戦の行方がどうなるかは分かりませんが、質の高い勝負をファンとして楽しみたいと思っています。

739.カズの言葉

2023.02.22

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 この度ポルトガルに渡ることになったキングカズこと三浦知良選手ですが、マンチェスターユナイテッドで活躍したパク・チソン選手からも大きな尊敬を受けているようです。

 若くしてブラジルに渡った彼は、サッカー大国ブラジルに置いても一生に1度スタジアムに足を運べるかという人がいるのを知っています。そのため、試合前にぐるりとスタジアムを見回し、この中に何人、一生に1度のスタジアムというお客さんがいるのかというのを想像するのだそうです。鼻の奥がツンとしてきてアドレナリンが出ると。
 別の国にやってきて、ブラジルの人を感動させることが出来るんだと。

 ゆえに、彼はパク・チソン選手にサッカーへの情熱を持ち続ける必要があると説いたそうです。

 その彼は今なお現役として、サッカーへの情熱を失っていません。

 カズ選手が今後、どのように活躍するか、期待を込めて応援したいと思います。

 我々も、常に全ての出会いが一期一会なのですが、カズ選手のような高いプロ意識を常に持って人様にお目にかかれるよう、気持ちを新たにしたいと思いました。

738.花を愛でる

2023.02.21

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 視野が狭くなって何かを目線で追ってしまう時、少し外を歩いてみてはいかがでしょう。

 現在、ウチの近所では、梅が咲いています。白い梅や赤に近い濃いピンクのものなど色んなタイプの梅が咲いています。
 福間病院勤務時に気づいたのですが、毎年散策していると梅が咲いている時には桜のつぼみの膨らみ具合が気になるなど、次の準備をしている植物にも目が行くようになります。花や蕾の生命力、自然の力を見ていると、日々の業務の煩雑さやストレスは小さなことのようにも思えるので不思議なものです。
 都会化した都心部では、なかなか豊かな自然に出会えないことともありますが、少しでも花や植物の変化に心を豊かに出来れば良いですね。

737.余命後1年なら

2023.02.20

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 先日ある方から、余命があと1年ならば、取得した資格を生かし切れていないのが気になってしまう、というお話を頂きました。漫然と生きていると、級に後1年、になった時、大慌てをするなぁと思うものです。でも、自分の日々の生活を有意義にするためにはそういう思考実験も必要なことかもしれません。

 私が余命1年になったら・・・。借金まみれで困るだろうなぁと思いますが、元気なウチに出来ることと元気でない時の過ごし方を分けて、会いたい人には会っておくとか、整理すべきものはしておくのでしょうか。催眠療法やオカリナのテキストを書き切れてないのが心残りなので手を付けるかもしれませんね。

 何事も心の準備をしていないと難しいことがあるものです。

 みなさんは余命1年と言われたら、どんなことをしておきたいですか?

736.小林愛実さんのコンサート

2023.02.19

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 先日は、ショパン国際ピアノコンクールで4位入賞された、小林愛実さんのコンサートに出掛けて参りました。
 幼なじみの反田恭平さんと第一子も授かっていると言うことで、公私共に充実した彼女のコンサートを聴きに行けたのは望外の喜びでした。

 プログラムは、魔笛、ショパンのピアノ協奏曲第1番、ベートーヴェンの交響曲第7番でした。
 指揮は広上淳一さん、日本フィルでした。

 序曲、中プロ(これがメインか)、メインの交響曲と重厚なプログラムで、モーツァルト、ショパン、ベートーヴェンが小林愛実さんのピアノ、広上淳一さんの指揮で聴けるのはクラシックファン垂涎のコンサートと言えましょう。

 ご懐妊も発表された小林さんは少しふっくらされていましたが、音の繊細さやダイナミックさは圧巻でした。

 広上さんの指揮は自由闊達すぎて、自分がオケメンバーならちょっとテンポが分からないと思いましたが、日本フィルのメンバーはそこはプロ、テンポ感もしっかりあって、素晴らしい演奏でした。

 素晴らしい演奏に触れ、リフレッシュしたので、また週明けからも頑張りたいと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分