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350.落ち着く方法

2022.01.20

350.落ち着く方法

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 アンガーマネージメントのご相談を受けることがあります。施設で暮らす子ども向けのものではあるのですが、活用出来る部分があるかと思います。ご参考になればと思います。

1. 鼻から大きく息を吸い込み、口から息を出す。
2. 20数える。
3. 新聞紙をくしゃくしゃに丸めて、ゴミ箱に捨てる。
4. 新聞紙を何枚もビリビリに破って捨てる。
5. 誰かに話す。
6. 落ち着くために家族や職員にしてほしいことを言う、どんなこと(     )
7. キャラメルを食べる。
8. 冷たい水で手と顔を洗う。
9. 氷を握りしめる。
10. 冷やしたペットボトルを目の下に当て、息を止めて10数える。
11. 今の感情(気持ち)を紙に書く
12. 思いっきりなぐり書きをする。
13. 「大丈夫」と自分に言い聞かせる。
14. 音楽を聴く。
15. 部屋で一人になり、座る。
16. ケンカした相手と一度離れてみて一人になり、相手にかけることばを考える。
17. 20分くらい身体を動かしてみる。
18. 10秒間、枕をギュッと抱き、そして、力を緩めるという動作を何度か繰り返す。
19. 20秒間、押韻のある言葉を出来るだけ紙に書く(例:「きく」「さく」「いつ」「つく」・・・)
20. お気に入りの本や漫画を読む。
21. お茶か麦茶を飲む。
22. クッションを思い切り叩いてみる
23. ぬいぐるみを抱きしめる(抱きしめながらぬいぐるみに話しかける)
24. へそに力を入れ、両手の親指を拳の中に入れてから、ギュッと握ってみる。
*落ち着くために家族や職員にしてほしいことはどんなこと[自助のための注文]
(                                    )
自分なりの方法を職員と話し合い、決まったら書いてみて下さい。

出典:水鳥川洋子(2019):キレて暴れる子の理解と対応。千葉明徳短期大学研究紀要40:125-238
田嶌誠一(2021):多面的体験支援アプローチと複雑性PTSD 精神療法47:第5号:597-605

349.暴力への対応の基本的方針

2022.01.19

349.暴力への対応の基本的方針

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 暴力への対応の基本的方針は、

1.暴力を非暴力で抑える
  ↓ ↓
2.言語化を援助する
  自分の「気持ち」を「考えたこと(思ったこと、浮かんだこと)」を言葉等で表現出来るように
  ↓ ↓
3.代わりの行動の学習を援助する
  ↓ ↓
4.成長のエネルギーを引き出す

 全て受け容れるだけではダメで、職員が気持ちを代弁してみることも重要であり、また、千葉県中央児童相談所の一時保護所で生まれた「落ち着く方法」を活用しても良い。
 また、性暴力などに対しては性教育だけではダメで最初に殴打系暴力への対応が重要とも指摘している。

田嶌誠一:多面的援助アプローチとPTSD 精神療法第47巻第5号、p600

348.暴力を繰り返しそうな子どもへの指導

2022.01.18

348.暴力を繰り返しそうな子どもへの指導

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 暴力を繰り返しそうな子には、さらに、「また暴力を振るいそうになったらどうする?」と聞き、たとえば、次のようなことが言えるように指導する。

1.言葉で言う
2.先生(=職員)に言う
3.その場を離れる
4.(深呼吸する) 等

 以降はその木成の方法を職員と一緒に考える。ここでも「落ち着く方法」(水鳥川,2019)の活用がお勧めである。こちらもどの職員でもそらで言えるようにしておく。

田嶌誠一:多面的援助アプローチとPTSD 精神療法第47巻第5号、p600

347.オカリナを始めたわけ

2022.01.17

347.オカリナを始めたわけ

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 音楽は好きで、少しピアノを弾いたりファゴットを吹いてみたりしていたのですが、2009年からオカリナを始めました。

 その前の年から製鉄記念八幡病院という北九州の病院に赴任しました。大ベテランの先生の後任で患者さんも多く苦慮しました。チーム医療として緩和ケアの精神腫瘍医のお仕事を頂きました。悩みやストレスは治る可能性があると思ってこの仕事を選んだつもりなのですが、必ず亡くなる方と向き合うことになりました。
 とはいえ、外科の先生はモルヒネの使い方はお上手ですし、話を聞くには臨床心理士さんもいましたから、私の出来ることはなんだろうと自問自答の日々でした。もう1-2ヶ月で亡くなる方に今更催眠療法もニーズがありませんし、元々精神的な不健康さはお持ちでないことも多いので、話を聞いて欲しいともなかなか言われず、聞いて欲しいと言われても心理士さんが対応されていました。せん妄と言って、混乱に陥った場合の抗精神病薬の投与では少しばかり役に立ったかと思います。

 自分の立ち位置の見つけ方も苦慮しましたし、患者さんも仲良くなった頃にお亡くなりになり、自分の気持ちを保つのも難しく思いました。サロンには前任者が置いていった電子ピアノがありますが、最後の最後には皆さんサロンに出てくることも出来なくなります。

 何か白衣のポケットに入れられる程度の音の鳴るものはないかと思って最初はリコーダーを持参したのですが音が安っぽく、人生の終わりにこの音では申し訳ないと思いました。かといって腕前もないのに本物の木製のリコーダーを買う勇気もなく。そこで思いついたのがオカリナでした。

 オカリナは陶器の楽器で、倍音がなく、純音を発するため、澄んだ音色になります。これが良いのではないかと思って市内の楽器店で買ったのがアウロスという青いオカリナでした。それが私の最初のオカリナです。

 痛ましいニュースを聞いた時などは、オカリナを吹いて、気持ちを澄ませるようにしています。

346.気持ちの切り替え

2022.01.16

346.気持ちの切り替え

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 当日の試験や仕事の出来が良くても悪くても、明日集中することが重要です。
 優れたアスリートほど、勝っても負けても過去のこと、と済んだ試合のことは忘れます。少し振り返りをすることが明日にとって有益な場合は振り返ることもあるでしょうが、科目が異なるなど、尾を引かない方が良い場合は、サッと切り替えることが重要です。

 切り替えることは普段から訓練が必要かもしれません。

 切り替えについて、可能な工夫を少し提案してみましょう。

1.場面を切り替える

 今いる場所から、ベランダに出るとか、廊下に行くとか、散歩に出るとか、とにかく場面を切り替えて、目の前に映る風景自体を切り替えてしまいます。特に寒い外に出たり、体感で温度変化も伴うと、身体は切り替えようとしてくれるようです。

2.いないいないばあ

 そんなことで!?と言われるかもしれませんが結構有効です。

 大人のいないいないばあは、掌で眼窩を完全に塞いで光が入らないようにします。1分以上暗くして、暗順応させ、瞳孔が開くまでやります。

 その後、顔を上げ(まだ目は塞いでいる)、蛍光灯なり灯りを向き(太陽はダメです)、いないいないばあの要領で突然開眼したまま、手をどけます。すさまじい量の光が目に入ります。

 視覚野は脳の後ろの方にあるので、視神経から視交叉を通った信号が後頭葉に一気に行きます。これで気分が明るくなったりします。恩師、松原秀樹先生に教えて頂いた方法です。

3.甘い物を摂取する

 キシリトールとかではなく、ショ糖系のものがお勧めです。脳の栄養はショ糖だからです。血糖値が上がることで脳の疲労を回復出来ます。糖尿病治療中の方などは、主治医の指示に従って下さい。
 健康体の方は少量の糖分が疲労回復や切り替えに有効です。
 温かいものなども良いので、ココアなど良いかもしれませんね。

 ほかにもあるでしょうが、とりあえず三つ提供させてもらいました。ご参考になれば幸いです。

345.実力を発揮するためのメンタリティ

2022.01.15

345.実力を発揮するためのメンタリティ

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 成人式も終わると世の中はそろそろ共通テストでしょうか。

 今週末は多くの受験生にとって正念場ですね。

 実力そのものは1日でどうこう出来ないので、今日はメンタルの持って行き方でご参考になればと思って書いてみます。

 予め、自律訓練法などが習得出来ていればより良いのですが、今日の今日、という場合は、強気にメンタリティを保つことです。「やれるんだ、出来るはず」と自らに声を掛け続けていれば思い出しにくかったこともどこかでふっと思い出せるかもしれません。

 これは、スポーツにおいても、例えばサッカーで不利だとしても「ジャイアントキリングするんだ!」と思って試合に臨むのと、「どうせ負けるだろう」と思って入るのでは内容も結果も変わってきます。頭脳スポーツと言える将棋でも、思い切りよくのびのびと指そう、とインタビューで述べた時はテレビ棋戦を見ていても、勝ちやすい印象です。

 後は、緊張している時は出来るだけ力を抜くことが良いです。具体的にどうして良いか分からない場合は、肩を思い切りぎゅーっと上げて、ストンと抜きます。過緊張にさせると筋肉は緩むしかありません。緊張しやすく弛緩が苦手な人は、一旦過緊張に振って、そこからであれば力を抜くことが出来ます。精神的な緊張をとるのは難しいのですが、筋弛緩は物理的に起こせます。過緊張から弛緩というのは、緊張しやすい人でも可能な脱力法です。お試し頂ければと思います。

 緊張する!と思うと余計に緊張しますが、メンタル的には「興奮している」と言い聞かせて置き換えることが出来ます。過緊張からの筋弛緩法を施行して、自分は興奮しているんだ、と意気高揚させても良いかもしれません。

 ご参考になれば幸いです。

344.自分を癒やすのは自分

2022.01.14

344.自分を癒やすのは自分

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 以前、本田圭佑選手がACミランに移籍する際、リトル本田の声を聴いた、という台詞があり、流行ったことがあるように思います。

 自分がそこに行きたいか、そこに居たいか、はリトル自分の声を聴いてみたいものです。

 リトル自分、は、心療内科や精神科にご相談にいらっしゃる方の中には、健全に機能しておられない方が多いような印象です。リトル自分は、虐げられたり、叱られたり、反省中だったり、自己嫌悪中だったりしないでしょうか。

 そういう場合、親が父性や母性を発揮してくれていないこともあるため、親にお願いして優しくしてもらうと言う方法が機能しないことも大半ですし、既に親は亡くなってしまい、おられない方もいます。
 親と機能不全や疎遠になっても、出来ることは、自分の中の優しさや温かさを発揮することです。

 一人二役で、山田花子さんであれば、山田お姉さんとリトル花子ちゃんに分けます。

 抱き枕等をリトル花子ちゃんに見立てて、「花子ちゃんは今日もよく頑張ってるね。お姉さんは知ってるよ。よしよし」等、自分をねぎらいます。

 脳内でやるより、触覚や体温を感じる方がよりこのシミュレーションは上手く行くようです。

 ご相談頂いた時は、看護師、心理師と共に、お客様の支えになるよう努めていますが、クリニック以外のご自宅などで常に自分を癒やして行くには、こんな方法も良いのではないかと思っています。

 疲れてしまっている方、くじけてしまっている方、少しお試し頂いてはいかがでしょう。

343.三つの合い言葉(「魔法の言葉」)

2022.01.13

343.三つの合い言葉(「魔法の言葉」)

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 施設の児童間暴力などに対して安全委員会などの措置を講じる活動をしておられる田嶌誠一先生(九州大学名誉教授)の論文によりますと、暴力を振るわないようにするための魔法の言葉というのがあるそうです。

 それは、

1.叩かない、口で言う
2.やさしく言う
3.相手が悪くても叩かない

 というものです。

 暴力禁止の明確な提示とともに、指導者・職員ともこの3つをそらんじて言えるようにしておく、というものです。
 田嶌先生は、「暴力やトラブル対応にあたって周囲の複数の大人が同じフレーズで同じことを言うことで、子どもたちにとっては社会的体験となる。」と述べておられます。

 施設内暴力だけならず、子どもが言うことを聞いてくれないと手が出てしまうことがありますし、我々も注意する必要があるかもしれませんね。

精神療法第47巻第5号、p600

342.三船十段

2022.01.12

342.三船十段

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 柔よく剛を制する、と言う言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。
 多くの方がご存じなのではないかと思います。柔道の基本で、柔軟なことは、剛直なものを制すると言うようなことでしょうか。

 それを体現したような動画があります。モノクロなのですが、三船十段の掛かり稽古です。本名は三船久蔵と言うそうです。

 ブルドーザーのような大男が力業で組み合っている現代の柔道を見て、何だかレスリングみたいだと思われている方も少なくないかもしれません。しかし、三船十段は、159cmの小兵で、大男達に次々と挑まれるのですが、投げられそうになると、ふわりと交わしたり、突然クラゲのようにまとわりついたりして、猛者達は、一向に三船十段を投げることが出来ません。
 挑戦者達も段位を持ち、おそらく地元では指導者何ではないかとおぼしき人達なのですが、連続して挑んでいくのにバッタバッタと投げ飛ばされたり転がされたりしており、当の三船十段は、全員倒してけろっとしている訳です。

 投げられる!と思うと、恐怖感もあり身体は固まりますが固まっていると投げやすいようです。死体のように脱力してしまうと重くて投げられたものではありません。三船十段いつでも随意に身体の力を抜くことが可能なようです。

 これが達人、名人の域なのだなと思います。

 私も、自分が引き受けなければ、治して差し上げなければ、と思うのは良いのですが、力んでしまうことがあります。まだまだ三船十段の域には伸びしろが沢山あるのですが、あのような感じになれたらなぁと思います。

三船十段の掛かり稽古はこちら

341.ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

2022.01.11

341.ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 ラフマニノフと言えば、この曲ですよね。第3番もあるし、前奏曲Op.3-2鐘、とか、交響曲第2番、ヴォカリーズなどもありますが、ピアノ協奏曲第2番が最も有名です。

 ところで、この曲が催眠療法によって書かれたことはご存じでしょうか。

 時々CDのノートに記載されています。

 ラフマニノフと言えば、第二次大戦頃に亡くなっており、かろうじて録音も残されておりラフマニノフ、プレイズ、ラフマニノフなどがCD化されているため、最近のイメージもありますが、この曲が書かれたのは19世紀のことです。
 

 ロシアは貴族はフランス語をたしなむなどしていましたし、サルペトリエール派と言われる催眠の学派(他方はリエボー、ベルネイムらのナンシー派)はシャルコーが開祖です。
 ジャン・マルタン・シャルコーは、ダンテの神曲をイタリア語で、シェイクスピアを英語で諳んじ、ロシア皇帝の侍医も務めた人です。語学だけでなく、シャルコー関節やシャルコーマリートゥース病など現代でも残る病気を発見した老年神経学の権威でした。

 ダーリというロシア人の医師が1888年にモスクワ大学を卒業し、シャルコーに学んだと言います。シャルコーの没年は1893年(明治26年)ですから、ダーリがシャルコーから学んだのはおそらく本当と考えて良いでしょう。

 ラフマニノフは1895年に交響曲第1番を完成させた物の、不評で、それに悩んでいたと言います。1900年頃、ダーリがラフマニノフを催眠治療し、ラフマニノフはこの曲を書いたと言います。

 私は催眠療法を学ぶ前の中高生の頃に、CDのライナーノートを読んで、そのことを知りました。藤本正雄氏の催眠術入門を読んだのが小学生の頃でしたが、ラフマニノフが催眠で治療されてこの素晴らしい曲を書いた、と言うのが、催眠療法を学ぶ伏線になったかもしれません。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分