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659.前沢診療所、鈴木順先生にお越し頂きました

2022.11.25

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 岩手医大の心療内科のチーフを長くお務めになり、岩手県の心療内科を引っ張っている、前沢診療所所長、鈴木順先生が来訪して下さいました。心療内科学会に出席される中、お昼休みにお越し頂きました。鈴木先生は心療内科学会の理事もお務めです。
 エレクトーンの名手で、心療内科仲間でもあり、音楽仲間でもあります。
 先日もまえさわ健康フェスタを仕掛け、地域の皆様に心身医療の重要性を説きつつ、音楽演奏も提供するという、医療・学術も音楽も優れた先生で心から尊敬しています。

 最近は小野寺直助博士という、九大第3内科を作られた昔の先生の業績を掘り起こすなどの活動もされているようです。

 朋あり、遠方より来たる、また楽しからずや。

 元気を頂いて、またご相談のみな様に還元して参ります。

658.鏡撃ち

2022.11.24

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 別に正式な話ではなく単なる自分の保育園の頃の思い出話です。
 年長さんにもなると、運動神経の良い子って凄く目立ちますし、力を発揮します。
 その中に俳優のような武将のような名前の、凄く活発な子がいました。彼は、ドッジボールの時に必殺技を持っていたのです。
 それが鏡撃ち。松原が命名しました。

 どういうことかというと。ドッジボールで攻撃に投げる時、オープンスタンスに体を思い切り開くのです。そして、顔を振り、そっちを狙っているのかなと言うのがフェイントで、目線が反対側にあり、顔が向かなくてこっちじゃないな、と安心した子達にボールをぶつけるわけです。
 ヒット率の高い技なのでどうにかしたいなと観察していた所、彼が顔でフェイントして、逆側をチラ見することがわかりました。

 あたかも、鏡を見て反対側にぶつけてくるかのようだ、というので鏡撃ち、と名付けました。保育園児ですから、「フェイント」って言う言葉も知らなかったわけですが、その年で、フェイントという言葉を使わず(概念では理解していたと思います)、鏡撃ちって命名したのは悪くないネーミングセンスなんじゃないかと思っています。

 そして、その子が投球体制に入り、顔を振った瞬間、「鏡撃ちが来るぞ」と仲間に声を掛けて警戒したのです。
 相手も分かってきて顔でフェイントして、鏡撃ち、と見せかけてそのまま真っ直ぐぶつけてくるようにもなり、保育園児にしては高度なフェイントと見破り合戦をやっていた様に思います。私も郷里を離れてしまい、その子がどんな大人になったのかも知らないのですが、今では懐かしい思い出です。

657.勤労感謝の日

2022.11.23

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 勤労の義務というものがあり、教育と納税と並んで三大義務となっています。しかし、遺産や家賃収入などで食べている人もあり、納税していれば良いのではないかという議論もあり、勤労が義務なことの疑義を表する考えもあり、また、生きがいややりがいとして必要という議論もあるようです。

 勤労感謝と言いますが、勤労の何に感謝するのでしょう。

 勤労して社会を支えてくれている労働者一人一人に感謝なのか。勤労の機会を頂けることへの感謝なのか。勤労の義務があることへの感謝なのか。

 医師という仕事について、やりがいと収入があったことは恵まれていたと思っています。
 しかし、今、開業してみて、労働者だった時よりも事業主として働いている今の方が、よりやりがいを感じます。勤務医時代とは比べものにならないほど沢山の方にお目に掛かり、ご相談を拝聴し、治療的なご提案を提供申し上げています。

 当院の患者さんは仕事量の多さや職場ガバナンスの不良、ハラスメント、人間関係のトラブル等、多くが職場で発生した問題を持ち込んでこられます。そうなってしまうとなかなか勤労感謝と言われても何に感謝して良いのか分からなくなってしまいます。
 感謝というものはやはり双方向にあるものが望ましく、機会を与えられた労働者側も感謝し、機会を活かして働いてもらえる事業主も感謝し、そして、みんなの努力が社会を支えていることをもう一度確認してそこに感謝すると言うことになるでしょう。

 感謝できないほど辛い時は、何かを変化させる時です。

 お休みしても良いですし、お薬を飲んでも良いですし、自己啓発しても良いでしょう。
 何か専門家の支援が必要とお感じになった時、ご相談頂ければと思います。

656.ギザ十

2022.11.22

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 古い10円玉には側面にギザギザが入っているのはご存じでしょうか。
 昭和29年以前の10円玉がこれに該当するようで、収集される人の間ではギザ十なんて呼ばれているようです。
 実際にマニアの間では10円以上の値段で取引されているようです。開業して以来おつりを用意する都合があり、銀行から両替してきて用意をしているのですがギザ十には6枚ほどお目に掛かりました。
 だからどうってことは全くないのですが、日々のちょっとした楽しみに、おつりの用意の際にギザ十を探してみたりしています。
 皆さんも、日々の生活の中のちょっとした楽しみはありますか?

655.甘え下手

2022.11.21

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 心療内科にご相談にいらっしゃる方の一群に、甘え下手な人達という方々がいらっしゃいます。
 老いてきたのに子供に弱音を吐けないとか、夫に甘えるのがとても下手とか、ついつい意地を張ってしまうとか。そういう方はおられませんか。

 甘えるというのも、何もかも他人任せで、努力する気が全くない、という方から甘えられると、それはとても困ったものなのですが、だいたい甘え下手な人は一人でどうにか出来たりやってきたりして、責任感が強いとか、強すぎる方が多いようです。

 ある程度責任感を持ってやってこられた方の甘え下手は、少し柔らかくして頂いた方が良さそうです。

 大胸筋の肩側の付け根を緩めると良い、などとボディーワークの本などには書いてあります。しなだれかかるというのでしょうか。
 後、配偶者に仁王立ちするというのも避けた方が良いかもしれません。対決姿勢よりは、バーのカウンターのように横並びに座るだけでも対決的でなくなります。

 正面衝突を避けるとか、まずは相手のニーズを聞いてみるとか、色んなやり方がありますが、自分もしんどいとか、協力して欲しいとか、助けが必要だとか、もし相手が受け入れてくれるのであれば、出してみてはいかがでしょう。

 環境がタフすぎる時や、状況が複雑な時などはケースバイケースで、ご相談頂ければと思います。
 いずれにしても、少し自分の状況を開陳することなどで、自分は甘えと思っていたことが緊急事態の共有になることもありますし、リスクマネジメントとして有益なこともあります。

 ちょっとだけで良いので甘え上手を目指してみられませんか。

654.The GREATS

2022.11.20

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 幸運にも切符を頂き、北九州市立美術館まで行ってきました。スコットランド国立美術館に所蔵されている世界的な名画が、今回九州唯一の展示でした。
 ちょっと行くのに時間も手間も掛かったのですが、切符が手元にあったこともあり無事に行ってきました。
 エル・グレコ、ベラスケス、ラファエロなど、教科書などでしか見られなかった絵画の本物を目と鼻の先で見ることが出来、貴重な体験でした。おっと、展示も今日までのはず。もしご覧になって間に合う方はいらしてみてはいかがでしょう。多くの感動に包まれること、間違いないかと思います。

 展示終了後に読んで頂いた方も、たまには美術館に足を向け、優れた芸術に触れてみませんか?

653.還暦

2022.11.19

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 60歳を還暦と言います。十干十二支があり、それらを組み合わせていくと、60通りになるわけですが、60で一周するためこれを還暦と言うようです。
 織田信長が人生五十年と敦盛を舞ったように、還暦に至らず亡くなる方も多かった訳ですが、今は医学や栄養学の進歩によって多くの方が長寿社会で生きることが出来ています。

 国は65歳定年とか、年金支給開始年齢を後ろ倒しにしたりとか、財政破綻を免れるように必死ですが、実際問題60を超えると元気な人とそうでない人と出てきます。元気でない人は、本当に還暦、ということで、一回一桁になったつもりで、甘えるべき所は甘え、頼るべき所は頼ってみても良いのかもしれません。

 高齢者病棟にいたこともあるのですが、やっぱり、怒りっぽい人より、かわいげのある人の方が、看護師や介護士も寄りつくし、スタッフが寄りつく人は異常にも早く気づかれやすく、結果として長寿になります。

 老いや病気で出来ないことが増えた時は、素直に若い人に甘えたり委ねることも、必要なことかもしれません。

652.仲間の力

2022.11.18

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 先日、歌唱グループ、LE VERVETSの公演を聞いてきました。
 このグループも、メンバーが欠けたり紆余曲折があり、なかなか山あり谷ありを乗り越えているのですが、昨年はテノール佐賀龍彦さんが脳動脈瘤の手術で脳梗塞を発症し、右半身が不随になりました。懸命のリハビリの末、先日のステージには復帰して、主としてナビゲーターをされていましたが、数曲一緒に歌われました。
 分かっているファン達は、彼のソロがあっただけで大拍手でした。
 メンバーの仲間も、ファンの人達も、彼を心配し、温かく応援していて、右も左も知らない人達の集まりなのに、とても温かい場になりました。もちろん、アーティストとしての歌としても上手に歌えていると思いましたし、音楽監督や振り付けが付いて、エンターテインメントとして魅せる本格派な歌手グループとなっているのも特筆すべきことでしょう。
 私ごときのオカリナと、一緒にはならないかもしれませんが、オカリナもノージャンルで曲を要求されることが多いため、クラシックにとどまらず、映画音楽、ミュージカル、第九など幅広く歌われるのは現代の速い流れの中でお客様を飽きさせないのは大事かもしれません。もちろん、実力の高い歌い手に本格的なコンサートを求めることも正当だと思うので、きっちりした演奏会を好まれるご意見を否定しませんが、多様な楽しみ方が認められている今、LE VERVETSのようなプロモーションもありなのかと思っています。

 いずれにせよ、病魔に倒れてリハビリを頑張っておられる佐賀さんご本人、それを支えるメンバーや関係者なども含めて応援していきたいと思いますし、今回はコンサートの場において、仲間の力を感じることが出来、とてもすがすがしい気持ちになれました。

651.解離性同一性障害を統合しないで診る

2022.11.17

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 先日、臨床催眠学会へ出席して参りました。
 臨床催眠学会では、解離性同一性障害、いわゆる多重人格の方を無理に統合せずに運用する方法について話しました。「みなさんシステム」と名付けてみました。
 家族療法の大家東豊先生(龍谷大学教授)から、これは立派な家族療法です、とお墨付きを頂きました。

 ちょっとまだ、公刊出来る論文には出来ていませんが、いずれ文章にして世に提案してみたいと思っています。

650.黙祷

2022.11.16

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 先日九大心療内科の同門会に出席して参りました。
 昨年度は4名先輩が亡くなったそうで、黙祷して参りました。存じ上げている方も、初めて耳にする方もあったのですが、明確に視覚化出来た業績以外にも先輩達の積み重ねてこられた歩みの上に、私共の学びがあったのだと思います。

 黙祷は宗派を問わず、言葉を発しないことで哀悼の気持ちを表現する方法のようです。

 人が世を去ることはとても寂しいことですが、また新たな風が吹くのも大切なこと。

 これまでの先輩方の業績に敬意を表しつつ、またしっかりと自分自身の学びを深めていこうと思いました。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分