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889.恐怖と身体

2023.07.21

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 当院には、PTSDの方も結構来られます。
 怖い思いをすると、四つ足動物の場合は、尻尾を巻いてしまいます。

 人間には尻尾は?サイヤ人のようには生えていませんが尾骨がありました。尾骨は俗語では尾骶骨(尾てい骨)とも言われています。仙骨の先に退化した尻尾のように付いているものです。ボディートークの考え方では、怖い思いをすると尻尾にしこりが現れると言います。

 場所がお尻の先の方なので、直接ほぐすのはお子さんの時くらいなのですが、自分でそこを温めるだけでも効果がありますし、温める時は自分に対して、「怖かったね」とか「もう大丈夫」とか言う声かけをしながらだとより効果的です。女性の方は母親やパートナーがいる方はパートナーなどにそこを温めてもらうと良いでしょう。

 雷の音が怖いなんて言う子もここが固まっていると考えられます。

 心理的な原因をあれこれ思案するより、結果として身体化している身体の部位をほぐしてしまう方が、案ずるより産むが易しというか、それで解決してしまうこともあります。

 トラウマには色々と身体技法が有用なことが知られていますが、このように、身体に現れる恐怖感を緩和していく技術も効果的と感じています。

888.末広がり

2023.07.20

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 西欧諸国だとラッキーセブンなどと言いまして、7が縁起が良いようですが、中国文化などでは、8が好まれます。八という数字が末広がりだからとも言われています。実際に北京オリンピックの開会式は2008年8月8日8時8分だったように思います。

 暑い毎日が続きますが、当院の発展が、これからもご相談頂く皆様のお役に立てればと思います。

887.団扇と扇子

2023.07.19

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 最近は携帯扇風機が流行っているようで、高校生の子も良く持ち歩いているのを見かけます。
 今年は先端部の中央が一定の面積のある平たい金属のものが流行しているようです。金属の熱伝導で熱を奪うことにより、涼しさを強調する作戦のようです。

 ところで、最近ボディーワークの先生と話していて、団扇や扇子というのは、なかなか優れているという話が出ました。
 パタパタと仰ぐ作業が、腕の回旋などのほぐしに効くようです。

 パソコンのキーボードなどに触れて常に電磁的な環境にある中、良く手をブラブラさせたり、静電気を祓うようなワークはあるのですが、団扇や扇子を仰いでいると、自然にその動きが出来て一石二鳥というわけです。

 そういう意味では、携帯扇風機などは、一見楽かもしれませんが人の側は何もしないですから、凝り固まった筋肉もほぐれません。

 アナログな団扇や扇子の方が良いのではないかと言うことでした。なお、出来れば素材が竹の方がしなって良い様です。お試し頂いてはいかがでしょう。

886.紙copi

2023.07.18

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 文章を打っていて、たまに消えてしまうことって最近は減ったとは言え結構敏感な問題です。
 ワードも最近は自動回復機能が付いているとは言え、たまに消えてしまうと意気消沈してしまいます。
 そういうことを防ぐためにテキスト専用の紙copiというソフトを使用しています。一文字ずつオートセーブされるため、滅多なことで文章が失われないのが魅力です。

シェアウェアですが、liteであれば無料使用も可能です。

 同じようなお悩みをお抱えの方がいらしたらお試し頂いてはいかがでしょう。

885.調律

2023.07.17

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 うっかりピアノの調律を忘れていて、調律師さんからリマインドされてしまいました。
 私も普段弾かなくなってひさしいために、ついつい・・・。

 調律って、音程を合わせる以外にも弾きやすさを調節したり、実は細かいことがあるようです。
 羊と鋼の森でしたでしょうか、山崎賢人さんがまだ気鋭の新人として未熟さも味にしながら頑張っていて、先輩役の鈴木亮平さんがとても良い味を出していた映画があったと思います。この本は本も映画も拝見しましたし、上白石姉妹の印象も強かったと思います。静かながらも深みのあるすごい調律師役が三浦友和さんでした。どの方も好演だったと思います。ご覧になっていない方は、ぜひ。

 オカリナのコンサートの時は、師匠の弓場先生の調律もされる調律師さんがいて、なんとまあ、「オカリナと合わせやすいようにセッティングしておきました」と言うこともありました。でも、それって、どうやったんだろう?!

 不思議な世界もあるものです。

 我が家の調律師さんとも長いお付き合いになって来ましたが、いつまでも我が家のピアノが良い音を鳴らせるよう、今年も調律をお願いしたいと思っています。

 みなさまも、ご自身の心身や道具類のメンテナンス、忘れていることがあれば少しお気にかけて頂いてはいかがでしょう。

884.みんちゃれ

2023.07.16

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 昨日の投稿に続いて、勉強アプリです。

 みんちゃれというのもヨビノリたくみさんのススメで使ってみています。ヨビノリたくみさんの言うことなら年会費4-5000円くらいは騙されても良いかなと思って有料会員になってみました。
 勉強の記録を投稿していいねを押し合うアプリなのですが、これはこれでチームで支援し合う良さがあるように思います。

 こつは、他人と比較しないことじゃないかと思います。

 仕事をしながらだと、10時間も勉強は出来ませんし、他の人の方がしていたとしても、それは羨むのではなく素直に賞賛してあげて、自分も賞賛をもらう方が素直で楽だと思われます。

 まだ始めて日が浅いのですが、もう少し使いこなして行こうと思っています。幸い、チームの中にレベルは違えど同じ日程の試験を受ける人もおられるようなので、励まし合って目標に到達出来れば良いなと思っています。

883.Study plus

2023.07.15

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

最近、ヨビノリたくみさんの勧めもあり(個人的な知り合いではなくYouTubeで)、Study plusを始めて見ました。
 勉強の記録を付けるアプリなのですが、同じ目的に向かっている人をフォローしていいねを出したり、フォローしてもらったりするわけです。facebookなどとは違い、個人情報はありませんし、ハンドルネームで登録出来、ハンドルネームに対していいねを出す程度のことなのですが、自分の勉強の記録が可視化されるのが良いと思っています。
 記録を付けることになると、何時から勉強したのかという開始時刻を意識します。終了時刻は意識出来ても開始時刻って結構意識しないんじゃないかと思うのですが、忘れている時はだいたいこの辺から始めたと目分量にしています。
 時間がないない、と思っていましたけど、通勤中もリスニングは出来るし、筋トレ中もリスニング出来ますし、風呂にも耐水スピーカー持ち込めば聞き続けることが出来ます。歯磨き中もトイレ中も聞いていることは出来ます。やれば結構出来るもんだなと思う一方、流し聞きでは全然頭に入らないことも分かりました。
 やっぱりたまには腰を落ち着けて、単語一つ一つの意味やゆっくりした発音を確認したりすることが大切で、ゆっくり出来てかつ、シャドウイングも出来れば良いようです。言語音源も、音楽用再生アプリで70%くらいに速度を落とすことが出来るため、そこから5%ずつ上げて、100%に慣らしていけばいつの間にか聞き取れるようになります。

 マイナーな目標を設定しているとなかなか仲間を見つけるのが難しいのですが、流石に全国に網を広げると多少は同じ目標の方もおられ、大変励みになると思っています。
 アプリなども選んで自分のために使うと強力になるのですね。みなさんはどんなアプリをお使いですか?

882.SST

2023.07.14

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 SST:Social skill training(生活技能訓練)という方法があります。
 社会的学習理論に基づいて、対人行動などの社会的な生活技能の再学習を行うものです。機能評価に基づいて、モデリング、教示、ロールリハーサル、フィードバックを組み合わせます。

 私がまだ駆け出しの頃、当時指導医であった河合啓介先生(現:国府台病院心療内科部長)や西方宏昭先生(現:原土井病院副院長)らが、積極的にSSTを導入されていました。アサーションという爽やかに自己表現する態度、相手に思いやりを示しつつも、自己主張は通していく態度など、社会的な態度の学習になり、未熟者の私自身にとっても良い体験だったと思います。主として摂食障害の患者さんの社会復帰をスムーズにするためにやっていたと思いますが、そうでない人にも有益だったと思います。
 患者さんの全員ではありませんが、多くは、鬱になる前にストレスを溜めやすく、ストレスが溜まる一因に社会技能の成長が不十分な方も少なくないからです。

 簡単なSSTの方法については精神療法の中でお伝え出来るのですが、しっかり時間を取った方が良い場合は臨床心理士のカウンセリングの枠内で、ご指導を承ることが出来ます。

 同僚や先輩・後輩とのやり取りに困難を感じる方は一度ご相談頂ければと思います。

881.読経の勧め

2023.07.13

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 時々、親兄弟や配偶者などを亡くした悲嘆反応のご相談を受けています。
 そのおうちの宗教的背景を伺った上で、仏教系のおうちであれば、読経のお勧めをしています。

 別に、霊魂を沈めるとか、法事をしないと祟りがあるとか、全く信じていません。

 しかし、心理学的側面から見て、読経にはいくつか良い所があります。

・正座で行う
・ある程度長い時間声を出すワークである。
・ありがたそうな文言だが意味が分かりかねる(←そこが良い)

 まず、正座をすることにより、姿勢を正すことが出来ます。死者に対して生前もそうなのですが、きちんと正座して向き合ったことがあるでしょうか。死という厳然とした事実は、命あるものは必ず終わりがあるということであり、斜め座りで向き合えるものではありません。死とは正対して向き合う必要があります。その意味で正座は最も推奨される姿勢です。

 次に、声出しです。
 カラオケや賛美歌になりますと、歌詞にそれなりの意味があり、歌っている内にその意味に引っ張られてしまいます。声を出さないよりは良いかもしれませんが、内なる声とアウトプットする声が一致しないという現象が発生し得ます。
 そこで大事なのはありがたそうな文言だが意味がわからないという所です。
 
 じゅげむ じゅげむ ごこうのすりきれ かいじゃりすいぎょの すいぎょうまつ・・・

 でもいいのかもしれませんが、これはこれで覚えるのも読むのも大変そうです。

 お経の場合、意味がわからないこともあり、色々気持ちがあちこちへ行きます。その際に故人のことを回想することになります。これが心理学で言う所の回想法になっており、回想を行うことで喪の作業、心の整理が進むわけです。

 信心深いおうちでは四十九日までは毎晩家族で読経したということですが、それなりに効果があったのかもしれませんね。

880.HEE

2023.07.12

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 家族の感情表出(expressed emotion)は、統合失調症の患者の再発率に影響を及ぼすことが知られています。
 患者に対する家族の感情表出に、批判・敵意・過度の感情的巻き込まれ等が強く見られる場合をhighEE(HEE)(感情表出が高い)といい、逆の場合をlowEE(LEE)と言います。
 HEEの場合、LEEに比べて再発率が有意に高いことが、我が国だけでなく世界でも知られています。

 育て方が悪かったんでしょうか?

 等という問いかけがある時に、必ずしも反省している保護者を批判するわけではありませんが、保護者自身に気分のコントロールに困難がある場合は、そちら様にもカルテを作って頂いてお薬などで気分安定をはからせて頂くこともあります。

 当事者様のみ来られて親御さんの理解が得られない時は、距離を取るとか適宜諦めるなどのアプローチを取らざるを得ないのかなと思います。

 良くあるのが親を説得して欲しいという話なのですが、説明の協力は出来るのですが、他者を変えようとするアプローチは概ね上手く行かないことが多いため、健全な諦めなりそれなりに対処していくことになるように思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分