ブログ

879.60%

2023.07.11

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 米国の診断基準のDSM-Ⅳ-TRによりますと、うつ病を初発した患者の約60%が2度目の抑うつエピソードを生じ、再発を繰り返す毎に再発率が上がることが報告されています。さらに、初発エピソードでは心理社会的ストレスが発症に関与することが多い一方で、再発を繰り返す内にストレスの関与は薄れてくると言われています。
 当院では、こまめに心理検査を施行して状態を把握した上で、鬱に陥りにくい考え方の獲得など、精神療法にも力を入れています。薬物療法と精神療法の両方が車の両輪となって進んでいくことが大切ではないかと考えております。その上で、再発防止のために、1年間の維持療法もきちんと終えて卒業して頂くようお伝え申し上げております。

 維持療法期間中にも鬱に陥りにくい考え方が出来るよう支援していますので、どうぞ安心してお掛かり頂ければと思います。

878.自分トリセツノート

2023.07.10

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 当院は、研究室の先輩でもある調恵子先生が主催する、福岡臨床心理オフィスと連携して診療に当たっています。
 原則的に当院内のカウンセリングをお受け頂くことが多いのですが、同オフィス様は、各企業様と提携し、企業の福利厚生としてのカウンセリングが受けられるシステム(費用会社持ち)という所もあるためです。それだけ、大企業からも信頼されているオフィスと言えましょう。

 そちら様から自分トリセツノートを提供して頂いており、受付にも置いています。

 自分トリセツノートは、自分自身の特性に気づき、それを書き出してマネジメントの工夫をするのに役立ちます。

 当院の院内のサイネージ放送にも参考資料にさせて頂いています。

 自分の取り扱いに難渋しておられる方、一度手に取って頂ければいかがでしょう。当院ご利用の患者さんには、無料で配布しています。

877.合羽

2023.07.09

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 毎日のようにうっとうしい雨には参ります。備えあれば憂いなしと申しますが、みなさん合羽はお持ちでしょうか。

 私は以前、屋久島に登山した際に、登山用の合羽を取りそろえました。トムラウシ山で登山客が準備不十分で亡くなったこともありまして、登山素人の私としては準備だけは万端にしようと思っていました。トムラウシ山のように、北海道の山で、黒いゴミ袋を合羽代わりじゃ洒落になりませんからね。山は準備のないものを襲うとも言います。

 合羽を購入したのは、もう10年以上、前の話になるわけですが、雨は通さず通気は良いという、NASAで開発したんだかすごい繊維があると聞き、高かったのですが買いました。未だに現役で、豪雨の際は重宝しています。確かにそれを装着していれば、大概の豪雨は平気の平左です。やっぱり1000円程度の合羽とはものが違います。

 深層心理の世界で、時候の挨拶の解釈をする訳なのですが、雨が降った際、びしょ濡れになった、と言う人は有事の際の準備が足りないと言うことになりますし、雨が降ったが、準備万端でどうもなかった、と言う人は備えがあると言うことになります。この合羽を個人的に宇宙合羽なんて呼んでいるのですが、宇宙合羽一つあるだけで、雨の日の心の余裕が違います。そういう意味では良い買い物をしたのではないかと思っています。

 みなさまも、もし余裕がある方は、しっかりした合羽を取りそろえて頂いても良いかもしれません。

876.ストロング缶

2023.07.08

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 私もお酒は楽しむ方なので、頭ごなしにというスタンスは取れないのですが、お酒を飲む人の中でも陥りがちなのがストロング缶の危険性です。
 依存症の専門家である松本俊彦先生も東洋経済などにその警鐘を鳴らしています。

 飲みやすいのにテキーラ3.75杯分もあり、500ml缶3本も飲むと、暴れる人が多数出ると言い、悪酔いすることも指摘されています。

 ストロング缶そのものは規制すべき危険薬物なのではないかという議論もあるほどです。

 飲みやすさ、太りやすさ、暴れやすさ、悪酔いなどから、あまりお勧め出来るものではありません。

 飲みやすいからという理由で、ストロング缶をたくさん買っている方がおられたら、ぜひ見直して頂けないかと思っています。

875.QT延長症候群

2023.07.07

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 私は催眠療法なんて覚えたものですから、セラピスト寄りの心療内科医です。
 でも、一応初期研修は、茅ヶ崎徳洲会総合病院でしたし、ACLS(二次救命処置)の訓練は、日本ACLS協会の理事長、青木重憲先生から直接受けています。

 精神科の薬を飲んでいるとQT延長症候群に陥る可能性があります。そのリスク管理のために、半年に1回程度心電図を取る必要があります。QTcという数値が500msecを越えてくる場合、場合によっては突然死に結びつくような致死性不整脈(心室期外収縮・Torsade de Pointes → 心室細動)が起こるリスクがあります。
 
 エスシタロプラム、アトモキセチン、スルピリド、ハロペリドールなどを内服されている方には特に必要です。

 だいたいは大丈夫なのですが、異常を発見した場合は循環器専門医や連携している二次病院へご紹介するなどしっかり対応させて頂きますので、ご安心なさって心療内科での治療を継続して頂ければと思います。

 心に良い沿いつつも身体の管理もしっかりやっていきたいと考えています。

874.同調圧力

2023.07.06

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 LGBTQの方々などを認めていくように世間の風潮が変わってきています。
 むしろ、性的マイノリティの方などは、今回の機運によってご自身の嗜好をオープンに出来るのかもしれませんが、特別ではない普通の子達が、みんなと同じようにしたくない時、あるいは、みんなと同時に動きたくない時だってあるのではないかと思います。

 九州ではまだまだ、コミュニティにおける同調圧力が強いんじゃないかと普段の診療をしていても感じます。

 学校でも立ちましょう、と言われて、なんで「ヤー!」と言わなきゃ行けないのか、私自身が分かりません。集団行動が取れないと連帯責任など、まだまだ未熟な教師による、自己満足的な罰則が、個性豊かな生徒達を苦しめている機会は少なくないようです。

 みんな違って良い訳ですから、あまり他者に同調を強いるにはいかがなものかと思っています。集団行動を悪意的に阻害する行動でないのであれば、自由意志を尊重してくれても良いんじゃないかなと思っています。

873.訪問看護連携

2023.07.05

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 先日、訪問看護ステーションから連携のご挨拶を頂きました。

 当院では、実際に患者さんを訪問して生活を看て頂いたり、看護上のアドバイスを頂いたり、夜間対応の時はそちらで傾聴してもらったり助言してもらったりするのに、訪問看護ステーション様と連携を取っています。

 医師と看護師は、見立てを共有したり、現場の声を反映してもらったりする上で相互に貴重なパートナーです。

 今後も地域の訪問看護ステーションと関係を深め、皆様のお役に立てるよう務めて参ります。

872.バースデイライブ

2023.07.04

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 土曜の学会で横浜に来ていたものですから、2日日曜日は、オカリナの師匠大沢聡先生のバースデイライブ@六本木。六本松から六本木まで行くのはちょっと遠いですが、横浜からなら届くじゃないか、と思い、六本木のライブに行ってきました。

 流石と言うべきかやはりというべきか、大沢一門の結束と愛の深さに感激。

 山形、熊本、福岡(←松原以外に)、福井、京都、山梨・・・。もっといたかも。
 カーネギーホールに乗ったみなさんが同窓会みたいに集合して。

 ニューヨークにも六本木にも集合するってどんだけ熱いんだ。

 行列も5-6番目くらいに並べたのですが、当然のように一番前で見てきました。そう、聞くと言うよりガン見してきたんですね。
 コンサートホールと違ってライブハウスだったので、1-2m先にトッププレイヤーがいるわけです。息の吸い方、指回し、知りたい技術が盗めたかは分かりませんが、ホールで見るよりも遥かに近く、すごく勉強になりました。
 嫌がられたのか3度も全国のみなさんの前で弄られましたけど。弄られるのも、まあ、特典?ってことで。

 お誕生日なのに労働されている師匠に、山梨のお姉様からそそのかされて、Happy birth day to you!の合唱、のオカリナの出だしを吹きました。師匠のコンサートで自分より上手い人ばっかり聞いてる前で吹くのは恥ずかしいのですが、ライブハウスだし、サプライズだし、お姉様のご命令だし、ということで。

 行って良かったと思えるライブ。やっぱりスーパースターは違うなぁと思うと共に、また帰ったらしっかり練習を積み重ねようと気持ちを新たにしました。

871.心身医学総会へ行ってきました

2023.07.03

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 2週連続横浜になったのですが、第64回心身医学総会に出席して参りました。
 やっぱり対面の学会は良いですね。
 入局した手の若手と岩手医大の先生と飲みに行ったり、東邦大学の先生と旧交を温めたり、知り合いと知り合いをつなげてみたり。

 スポーツのコーチング、精神科における下剤の使用、ボルチオキセチンの使用のポイントなど知りたい内容のセッションに出て勉強してきました。

 また、皆様のお役に立てるよう務めて参ります。

870.Shared dicision making

2023.07.02

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 治療方針の決定の仕方というのも年々進歩しています。昔は白い巨塔などでは「ムンテラ」なんて言葉があり、ドイツ語のムント、テラピーの略で、医師が手術などの方針を説明して納得して頂くというような意味です。それが私が医師になる頃は、インフォームドコンセントと言われるようになり、ムンテラという言葉はよほどベテランの先生以外は使われなくなりました。インフォームドコンセントは、情報を出来るだけ正確に提供した上で、納得して頂いて患者さんに方針を決めて頂くことになります。患者中心という意味ではとても良いのですが、自分で決断するのが難しかったり、急に医学的な専門用語が沢山出てきたりするために、インフォームドコンセントと言われても当事者様ご自身には荷が重いことも多いようです。

 最近では、Shared dicision makingという言葉になり、一緒に意志決定をして行く、ということになっているようです。うつ病等、メンタルヘルスの治療方針においてもShared dicision makingが大切になって来ているようです。
 
 当院でも、時代の進歩に倣い、出来るだけデータやエビデンスを提供した上で、治療方針を決定していけるよう務めて参ります。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分