1374.トーキングスルー
2026.04.04
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。
六本松地区で開業しております、まつばら心療内科の松原慎と申します。
先日も、当院を探して解離の方がおいでになりました。
解離の診療に積極的に取り組むクリニックはほとんどないようで、遠方から来院されることもあります。
数名の人格交代が面接中に起こるケースもあり、拝見していても解離性障害の臨床は興味が尽きません。
私が心がけている技法の一つに、トーキングスルーというものがあります。
talking throughと書きます。
つまり、主人格と話しているのですが、聞き耳を立てているであろう背後の交代人格全員に向けても同時に話している、という姿勢で、医師が関わる方法です。
当院では、公認心理師がカウンセリングを行う際にもこの方法を用いるよう指導しており、若いセラピストの面接であっても継続して受けていただけているようです。
多重人格の方は非常に豊かな内面を持っており、表に出ている人格に引っ張られがちですが、常に全員に向けて話すつもりでトーキングスルーを用いると、安心して目の前で人格交代が起こることもあります。テクニックというよりは臨床姿勢そのものですが、
・存在を信じる
・肯定的に扱う
・トーキングスルーで同時に扱う
これらを大切にすることで、解離の方にも安心して面接を受けていただけているようです。
もし、ご自身や大切な方に当てはまるかもしれない場合は、ご相談いただければと思います。