472.言葉で表す意味
2022.05.21
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
大きな声で訳が分からないことを言われた、とか、キツく怒られた、となると、精神的なダメージがあるものです。
状態を表す言葉というものはあるもので、とても興奮している状態は精神運動興奮と言ったりしますし、怒りっぽいことも易怒性とか、要求が急で厳しいものは性急的とか、色々語彙があるものです。お薬を飲んでイライラが却って悪くなったらアクチベーションとか、躁転とか。
言葉にすると冷静にそれを眺めたり評価したり出来ますし、一度キーワードに出来ると、それに関するガイドラインを学び直したり、スタッフと共有したり対策を立てることも出来るでしょう。
言葉にすることは、思考を冷静にし、共有を可能にし、対処を容易にします。
でも、十分な知識がない時は何だかモヤモヤする、ということもあります。
相談相手に言葉にしてもらうことですっきりすることもあります。
当院では医師を始め心理師や看護師も、傾聴しながら、時に言葉にしてお返しし、面接を進めるようにしています。ご自分でなかなかどういう言葉にして良いか分からない時も、専門家にご相談頂くと良いかもしれません。
471.中村学園大学、久保千春学長にお越し頂きました。
2022.05.20
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
心療内科の恩師である、久保千春先生が遊びに来て下さいました。
頂いた掛け時計を手に記念写真です。
久保先生は心療内科において、研究・臨床等あらゆる面でご指導下さいました。不肖の弟子ですが、かわいがって頂けるのはとてもありがたいことです。
久保先生のいつまでも温かいお人柄に触れて、私も改めて、久保先生のような温かさを以て診療していきたいと心を新たに致しました。
470.SNSを控える
2022.05.19
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
最近は、LINEやらInstagram,Facebook等あります。もちろん、コロナ禍ですからなかなか会えない気持ちの通じている人や尊敬している人の近況を知ることが出来るという利点はあります。一方であまりにもそちらに気持ちを持って行かれてしまうのも好ましいとは言えません。
SNSを退会するまでしなくても良いかもしれませんが、見るのを控えるということを心がけてみることも良いかもしれません。
iPhone等を開発したジョブズは子供にはタブレットを与えなかったと言います。それどころか彼の部屋はステレオとソファーしかないというシンプルなものでした。
気ぜわしいなと感じたら、一度、SNSと距離を取ってみることも良いかもしれません。
469.契約
2022.05.18
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
過剰な労働をさせられてうつ状態になった方の診療も承っています。
中には、上司や相手がその都度言うことが変わるために振り回されるケースもあるようです。
労働者の場合三六協定などがあるはずで本来それに準じての労働が基本です。
不当な命令や後から条件を変えるような相手には、契約書等書面を以て確認することも必要です。
自分の立場に該当する法律などは少し知っておいた方が良いかもしれません。
当院は法律相談はしていませんが、場合によって必要と感じた場合は無料法律相談や法テラスへにも相談されることもお勧めさせて頂くこともあります。傾聴や助言、投薬も有効ですが、適材適所と言うこともあり、あらゆる手段を提案して、少しでも暮らしやすくなられるよう支えさせて頂きたいと思っています。
468.歴史や文化
2022.05.17
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
最近、語学の練習のために何人かのイタリア人と話しています。
そこで、思うのは、あちらも、観光地としての日光東照宮は言えても、徳川家康となると分からない。九州の興味深い土地といって太宰府を教えることが出来ても菅原道真について分からないなどと言うことがあります。
じゃあ、自分がそれを十分説明できるほど知っているかというとちょっと難しい時があります。徳川家康は江戸幕府を開いた初代の将軍だとか、菅原道真はとても博識な人だったとか、「東風吹かば」の歌とか。
自分の造詣の浅さにも困ったものですが、逆に、イタリアといえば、古代ローマ、コロンブス、日独伊、と乱暴な理解しかしていませんでした。中世以降の入り乱れたイタリア、あまたの都市国家の栄枯盛衰。ナポリ語はイタリア語とはほとんど全然別の言葉であること。何も知りません。
(ちなみに、皆さんもナポリ語の歌は聴いたことがあるはずです。オ・ソレ・ミオがそれです)。
Wikiを見て、近現代のイタリアがいかに複雑な歴史をたどっているかを少し勉強している所です。
歴史や地理なんて面倒くさいななんて思っていた時期もあるのですが、全く文化背景の異なる人に自分の国や文化を説明できるのかと言われると結構できませんし、相手の国への憧れが、ピザとパスタとオカリナと、という浅薄な理解ではとてもこの国を大好きだというのが恥ずかしい気もしてきます。
イタリア人の中には、相当詳しい人もいて、夫婦岩はいざなぎといざなみを祀っているのだと先方から説明されて、あなたはどこで勉強したんだ!?なんて驚かされる人もいます。
全く背景の違う友人が出来ると、自分が日本人であることも自覚する一方で、彼らがイタリアについて話せるほど自分が日本について語ることは果たして出来るのだろうか?と自問します。
診療に向き合い、診療技術を上げていくことはこれからもして行きますが、同時に、歴史や文化に対する自分自身の理解も折を見て深めていきたいものだなと思います。
467.Adios Nonino
2022.05.16
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
Astor Piazzollaという作曲家がいます。イタリア系移民3世のアルゼンチンの作曲家でリベルタンゴなど、タンゴのリズムを駆使した天才として知られています。去年が生誕100周年、今年が没後30年ということで、コロナ禍がなければもっとPiazzollaをテーマにした演奏会が目白押しになる所だったのだろうと思っています。
Piazzollaはバンドネオン奏者でもありました。
クラシックやジャズの造詣も深く、一時期はタンゴの破壊者として命を狙われたことすらあったと言います。
ニューヨークにいた彼は父の訃報を聞いた時、すぐにアルゼンチンに帰ることが出来ず、その失意の中このAdios Noninoを書いたといいます。
短調の悲哀でおどろおどろしいアルペジオに始まり、懐かしむような温かいメロディが父への回想を思わせます。
父の死のショック、失意、そして、温かい家庭への懐かしみと回想、また失意。そしてそれらが昇華されていく感じで終わります。
大切な人が亡くなると、人はショックを受け、動揺します。
Piazzollaのように美しい曲でも書けるものなら素晴らしいのでしょうが、私なんかにはそれも難しいです。
でもこういう曲を演奏してみたり、聞いてみたり。
色んな形で自分の気持ちを落ち着かせていくのかもしれません。人に話すのも有効なことがあり、私共がお伺いしています。
もの悲しいけれどとても良い曲なので、検索などして一度お耳にして頂ければと思います。
466.ツバメ
2022.05.15
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
少し前になりますが、商店街でツバメを見かけました。独特の鳴き方をするので分かります。商店街のどこに巣を作っているのかまでは分かりませんでしたが。クリニックの近くにも少しツバメはいるようです。自宅もクリニックも大きめの川があるからかもしれません。
ツバメは渡り鳥で冬は南の島に帰るようです。春に子育てすることが知られていますが、秋頃までは日本の河原の葦原などにいると言われています。
細い体で何百キロも海を渡ってくるエネルギーに感動します。
雁なのはV字に群れで飛ぶことが知られていますが、ツバメはそういう隊列を組んだりしないんでしょうかね。
いずれにしても、外敵を避けて、民家の軒先などに巣を作り、つがいで子育てをして、雛が成長するとまた飛んでいくという営みのようです。ストレスを抱えてご相談頂く方々は労働や家庭内労働等色んなものが、夫婦で不均衡だったり不満が鬱積していたりするようです。
人間もツバメのように仲良く子育てできたら良いだろうに、なんて思いながら、颯爽と飛び交うツバメを眺めていました。
465.セピア色
2022.05.14
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
セピア色の思い出とか、セピア色の写真、なんて言葉があります。
モノクロの少し茶色く焼けたようななんとも言えない懐かしい色ですね。
ところで、このセピア色、元々どういう意味かはご存じでしょうか。
そもそも、セピアって何でしょう?
(チコちゃんみたいですが答えられるでしょうか?)
seppiaとはイタリア語でイカ(烏賊)を指すものです。
烏賊の墨を薄めて水墨画のようにしたものの色、ということになります。
セピア色の思い出の中には、必ずしも楽しいことばかりではなく、しんどいことや辛いことも含まれていることがあるかもしれません。
セピア色の思い出がどのようなものであれ、今生きてこのブログをお読みであること自体が、still aliveということなのであり、そういうことがあっても、今ここに生きている、という事実を噛みしめて頂いたら良いのかな、なんて思っています。
皆さんは、ご自分の悩みを語る時、今現在の問題点から語られるでしょうか、背景となる歴史から語られるでしょうか、それとも、これから構築する未来予想図を語られるのでしょうか。
どこから始めて頂いても、しっかりと受け止めて解決に向かえたらと思っています。
464.看護の日
2022.05.13
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
昨日は看護の日だったようです。
ナイチンゲールの誕生日を記念してのことのようです。
メンタルクリニックというと、受付の事務員の方と医師で経営している所が多いようにも思いますが、当院は複数の看護師に働いてもらっています。実際問題、国家資格を有する看護師の方が、一般の事務員よりも、雇用するのにコストは掛かる訳なのですが、それでも当院では看護師に働いてもらっています。
と申しますのも、救いを求めて電話して下さる皆様に、ナイチンゲール精神を持ったスタッフが最初の受け容れを行い、手を差し伸べることが重要だと思っているからです。看護の精神を持ったスタッフが第一声からお電話を承るようにしています。
その他、血圧測定、心電図、採血、予診聴取等、寄り添うだけではなく看護師に必要な業務もしてもらっています。
発達障害のお薬では血圧低下が起こることがあり、受診の度に血圧測定が不可欠です。
また、精神科の薬を内服されているとQT延長といって心電図が延びてしまい、不整脈に陥るリスクがあります。そのため、定期的な心電図が必要な場合があります。
また、リチウムやバルプロ酸、あるいは下剤のマグネシウムなどは血中濃度測定や副作用である肝機能障害や汎血球減少にいち早く気づく必要があり、定期的に採血する必要もあります。
いずれのチェックも必要なものですが、スタッフが脆弱だとなかなか施行できないリスクがあり、当院では看護師の力をフルに活用して、それらをきちんとこなしていくよう努めています。
当院では訓練された看護師が、それらの最前線で皆様を温かくお迎えしています。
看護師が複数活躍しているメンタルクリニックも貴重な存在ではないかと思うので、今後もその特色を活かして、皆様への医療提供に務めて参る所存です。これからもお気軽にご相談頂ければと思います。
463.アンガーマネジメント
2022.05.12
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
米国でも、先般、式典の際に他者を平手打ちした俳優が非難されている件がありました。
暴力は、日本よりも欧米では厳しく非難されるようです。
今回はその件がどうだったかというよりは、怒りのコントロールについてお話してみたいと思います。
西洋式のアンガーマネジメントは講座やファシリテーター制度などもあるようで、一つの体系化した方法のようです。
短いブログで紹介できる分だけ紹介してみたいと思います。
・6秒ルール
反射的に怒りを顕わにしないことです。1,2,3,と数えるだけでも良いようです。
・点数化
自分の持っている怒りが10点満点で何点か、つけてみる。
習慣化すると以前の点数と比べて冷静になることも出来るようです。
・その場を離れる
怒りがわいたら、一旦その場を離れるのも有効なようです。
・「べき」思考の放棄
こうあるべき、こうすべき、という価値観に凝り固まっていないでしょうか。
自分の怒りが激しいのは自分がこうあるべきだと決めてしまっている価値観が厳しすぎることもあるのかもしれません。なるようになるさ、という柔軟な思考が持てると少し楽かもしれません。
ご紹介したのはほんの一部ですが、ご自分に合うものは今日からでもご活用頂いても良いかもしれません。