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607.眠れない夜には

2022.10.03

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 眠れない夜についてよく相談されます。眠れない夜、一体どうしたら良いのでしょう?

 眠れない原因は色々あるでしょう。
 強度のストレスが掛かったとか、夜にカフェインを摂取してしまったとか、感情的なやりとりがあったとか。
 他にも、昼過ぎまで寝ていたとか、沢山昼寝をしたとかもあるかもしれません。

 まず、カフェイン性の不眠であれば、その日は仕方ないとして、翌日以降は夕方以降のカフェイン摂取を避けましょう。
 感情的な衝突が家族等であれば、逆走老人の法則や、時間・距離・遮蔽のことからして、上手く感情的な衝突を避けるのも一手になります。
 また、朝寝昼寝ですが、朝寝は睡眠学会でも睡眠リズムを破壊するために推奨されていません。夫や子供を送り出したりベッドに潜り込んでしまう主婦などはこのリスクがありますが、朝は寝ないのが大原則です。昼寝もシエスタという昼寝習慣がある国もあるのですが、一般に30分以内が推奨されています。2時間以上とか長いのは良くありません。また、昼寝が睡眠負債を完済することにはならないことも知られており、前日3時間しか寝ていなかったから3時間昼寝をする、というのは一見合理的そうでも、そうでもないようです。むしろ、その夜早く休んだ方が良いようです。

 原因除去は努力するとして、じゃあそれでも眠れないがどうしたら良いかと言うことになりますが、もし、眠れないからと言って夜中にこの記事にたどり着いた方がいらっしゃいましたら、今すぐスマホを切って目を閉じましょう。
 眠れない問題というのは、眠れない眠れないとこだわることも一因です。上手に寝る人は、眠れるか眠れないかを議題に頭が回転することはありません。その内知らない間にすうっと寝るのが寝る名人です。
 眠れない時は、目を閉じ、全身の力を抜いて筋肉を弛緩させ、深呼吸しましょう。そして、副交感神経に体のメンテナンスを委ね、脳が寝ようが寝まいが、目を閉じて、脱力し、深呼吸を練習していきます。万が一これで眠れなかったとしても、体そのものはしっかり休めています。眠れないからと言って運動したりうろうろするのは却って良くありません。

 眠れない夜は、実際に睡眠に陥ることが出来るか出来ないかはさておき、目を閉じ、筋肉を緩め、深く呼吸をして身体を休めましょう。それだけでも明日につながるのです。それでもダメな時はご相談下さい。問題がなければ睡眠薬等、処方も含めてサポートさせて頂きます。

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