1089.爪の垢よりうんこ
2024.02.05
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
糞便移植という言葉があります。最近は医学が進んで、人間の行動や正確には腸内細菌の影響があるということが分かっています。人間様の性格や行動が細菌様に支配されているというのです。
そんな中、良い腸内細菌叢と良くない腸内細菌叢があることが分かってきています。
動物実験では、無菌マウスに様々な1種類だけの菌を植え付けてみて、菌種によるネズミの行動の変化などが調べてられており、落ち着く細菌叢と落ち着かない細菌叢という差違がはっきりと見られるんだそうです。九州大学の心療内科では摂食障害の患者さんの糞便の腸内細菌叢に、何か特徴がないかを研究しており、結果も出始めているようです。
そして、良い細菌叢とはどういうものなのか、と言うのを調べることが最先端の研究となっています。
昔から、爪の垢を煎じて飲む、なんて言いますが、優れた人から頂いて効果があるのは爪の垢を煎じることでもなければ臍のゴマを溶くことでもなく、うんこを菌が生きたまま頂くのが良いようです。良い細菌叢が見つかれば、それをカプセルとして経口接種が出来る日が来るかもしれません。人のうんこを、製剤化されたからと言って飲むのか?!と言う話になるわけですが、性格が良くなるんなら久保先生の細菌叢なら分けてもらいたいなんてちょっと思ったりします。
そういうものを摂取したいという人もあるでしょうけど抵抗のある人もいるとは思いますが、腸内細菌の研究はホットなトピックスであり、今後の研究成果から目が離せません。