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18.のにのに病からの解放

2021.02.27

18.のにのに病からの解放

 当院のブログをご覧下さいましてありがとうございます。
 六本松に2021年6月1日から心療内科のクリニックを開設させて頂きます、松原慎と申します。
 医学的に「のにのに病」という病気があるわけではありません。ブログの小話としてお聞き頂ければと思います。  悩みの相談にいらっしゃる方に、このように話される方がいます。
「私はこんなに尽くしてきたのに」
「あれこれ手を回したのに」
「すごく気を遣ったのに」
「私は努力してきたのに」
「のに」の後には何があるのでしょう。
 それは、相手は自分の期待ほど、見返りをくれない、とか、同等程度に働いてくれない、ということでしょうか。
 このように、お話しの端々に「・・・のに」が多い方を、「のにのに病」と例えております。
 そもそも、自分が頑張っているから、相手はそれを認めるべきだ、とか、見返りをするべきだとか、同等程度に働くべきだ、という考えが根底にあるのではないでしょうか。
 相手もそうやって応えるべきな「のに」そうしてくれない、という意味のようにも聞こえます。
「のにのに病」になると怒りや孤独感でとてもつらい毎日になるようです。
 ところで、ご自身の努力を素直に認めるとして、相手がそれに応える準備や能力があるかは、その相手の状態や都合、その方との関係性によることがあります。どう反応するかは相手の自由という前提があるのではないかと思います、私達はしばしばそれを忘れがちです。
 こんなに頑張っているのに、という前に、ご自分の頑張りを一旦認めましょう。「よく頑張ってるね、自分」。  その上で、周囲や相手はどう反応しても自由である、ということも認められると、健康になれるようです。その場合は、「何かご事情があるのでしょう」「ご自身のタイミングがあるのでしょう」と思えれば少し楽です。そして、その自分自身の頑張りは、相手の反応を求めてではなく、自分がそうしたいから自分の責任でそれをやるのだ、としっかり自立した考えで実行することです。自分で自分のやりたいことを責任持ってやるのであって、周囲は付いて来ればラッキー、付いてこなくても邪魔しなければありがたい、くらいで、ちょうど良いのではないでしょうか。
 のにのに病に陥っているかも、と思われた方は、このブログを少し参考にして頂いてはいかがでしょうか。

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