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1029.基本的アサーション権1

2023.12.08

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 アサーションとは、自分の権利のタメに立ち上がり、同時に相手の権利も考慮する自己表現です。言い換えれば、自他の権利を侵さない限り、自己表現をしても良い、ということでもあります。ですので、アサーションは、誰もが持っているアサーション権を認める所から始まります。本稿から数回に分けて、アサーション権について掘り下げていきましょう。

基本的アサーション権1
 私たちは、誰からも尊重され、大切にしてもらう権利がある。

 これは人権の基本です。鬱に陥りがちな方は、自己効力感が低く、自分なんかどうせ評価されていないとか、やっても無駄とか思ってしまうことがあります。しかし、鬱の治療云々の前に、そもそも、どんな境遇に生まれた方であっても、尊重され、大切にしてもらう権利があることを肝に銘じておきたいものです。

 人から大切にされないときに、自分が劣っているのではないかとか、自分の希望や欲求を言う時は控えめにすべきとか思い込んでいる方は、このアサーション権1と関係があると言われています。
 もしもご自分が、欲求や希望を持てない、言えない、とお考えであれば、人権という観点から再度見直す必要があるでしょう。アサーション権が、その相手にも認められていると思えるのであれば、あなたご自身にもアサーション権は認められるはずです。
 私たちの日常には、小さな葛藤やもめ事は当たり前に存在しますし、お互いに一致することの方が少ないということは前提です。ですので、相互の希望を忌憚なく述べ合う権利を大切にして歩み寄ることが大切ではないかと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分