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658.鏡撃ち

2022.11.24

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 別に正式な話ではなく単なる自分の保育園の頃の思い出話です。
 年長さんにもなると、運動神経の良い子って凄く目立ちますし、力を発揮します。
 その中に俳優のような武将のような名前の、凄く活発な子がいました。彼は、ドッジボールの時に必殺技を持っていたのです。
 それが鏡撃ち。松原が命名しました。

 どういうことかというと。ドッジボールで攻撃に投げる時、オープンスタンスに体を思い切り開くのです。そして、顔を振り、そっちを狙っているのかなと言うのがフェイントで、目線が反対側にあり、顔が向かなくてこっちじゃないな、と安心した子達にボールをぶつけるわけです。
 ヒット率の高い技なのでどうにかしたいなと観察していた所、彼が顔でフェイントして、逆側をチラ見することがわかりました。

 あたかも、鏡を見て反対側にぶつけてくるかのようだ、というので鏡撃ち、と名付けました。保育園児ですから、「フェイント」って言う言葉も知らなかったわけですが、その年で、フェイントという言葉を使わず(概念では理解していたと思います)、鏡撃ちって命名したのは悪くないネーミングセンスなんじゃないかと思っています。

 そして、その子が投球体制に入り、顔を振った瞬間、「鏡撃ちが来るぞ」と仲間に声を掛けて警戒したのです。
 相手も分かってきて顔でフェイントして、鏡撃ち、と見せかけてそのまま真っ直ぐぶつけてくるようにもなり、保育園児にしては高度なフェイントと見破り合戦をやっていた様に思います。私も郷里を離れてしまい、その子がどんな大人になったのかも知らないのですが、今では懐かしい思い出です。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分