46.虫歯と心
2021.03.27
46.虫歯と心
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。
福岡市の六本松に2021年6月1日から心療内科のクリニックを開設させて頂きます、松原慎と申します。
齲歯、いわゆる虫歯はミュータンス菌が酸性下の環境で歯を侵すものです。
虫歯の出来方には色々特徴があります。
私など、歯は綺麗に見えるのですが、幼少期の歯磨きが至らず、10本も虫歯があります。恥ずかしいことですが、まあ言い訳すれば、子供の時に虫歯になるのはいくらか親の責任でもあるので仕方がないです。
とはいえ、奥歯が中心で見える所は綺麗です。
前歯も齲歯の人と奥歯のみが齲歯の人でも心がけに差があります。
前歯も齲歯になってしまう人は人目を気にしないとか気にする余裕がないですし、奥歯のみの人は多少人目を気にするのかもしれません。
奥歯も虫歯でない人の条件は、
・親の意識が高い
・本人の意識も高い
・奥まで綺麗に磨く技術がある
という意識と技術の条件が全て整う必要があります。
自分の意識が低かったり、人目を気にしなくなると、セルフネグレクトやうつ、自暴自棄など何らかの問題があることがあります。技術がいつまでも身につかない場合は知的な問題もあるかもしれません。学習の機会そのものがなかった場合は広い意味でのネグレクトを受けていたと考えることも出来るでしょう。
実際、私は小さい頃、家庭の事情で祖母のみが養育者だった時期があります。目に入れても痛くないくらいかわいがられた結果、虫歯だらけでした。つまり、祖母は~彼女自身が総入れ歯でしたが~、甘いものは与えるが歯磨きのケアは出来ない、という愛情の与え方に偏りがある人だったと言うことです。小さい時はかわいがられたのはとても良かったのですが長期的に見ると沢山の虫歯が残ったのは、どうにかして欲しかったと思います。でも、今の虫歯は永久歯ですから、父母にも責任がありますね。
まあ、今更親族を恨んでも仕方ありませんが、歯の状態というのは、その人の養育環境を知る化石のような証拠になることがあります。
そういう観点から、家族背景がよく見えない時に、虫歯について質問することを試みることがあります。
どんな事情があるにせよ虫歯は虫歯ですから、何かがあったことは間違いないので。
言い訳になりますが、今は歯医者さんに真面目に通っておりまして、家族の中で一番歯磨きが上手になっています。
皆さんも、このコラムを読んでからでも遅くないですから、歯は大切になさって頂ければと思います。