1034.産業革命以来の
2023.12.13
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
ここ数十年の知的生産作業は、人類の歴史にないようなスピードで変化しています。
私が子供の頃は、作家が本を書くのは原稿用紙でしたし、他の知的生産も紙をベースにしていました。活版印刷術が生まれたとしても、一次資料の作成は紙だったと言えるでしょう。これが第1段階。
それが、コンピューターの出現により、黒い画面にプログラムを打ち込むようなことがあり、少し遅れてワードプロセッサーが出現しました。これが第2段階。
それから、MacintoshやWindows95の出現により、GUI(Graphical User Interface)が出て来ました。これは画面をクリックすると何か動いてくれるというものであり、人間がコンピューターに親しみやすくなる第一歩でした。GUI出現によって、誰でもインターネットを使う時代に突入したと言えるでしょう。これが第3段階。
そして、iPad等のデバイスの出現により、マウスもキーボードもなく、指で入力していくタブレットが出て来ました。コンピューターがどんどん人間の一部になってきたような感覚です。これが第4段階。
現在は、アレクサ、こうして。とか言えば、声でIoTが言うことを聞いてくれる時代となりました。既に手も指も使わないで済む段階です。第5段階。最近のゴーグルは、視線や動向から、人間が何を考えて動いているか予測してお勧めしてくれるなど更に先に行っているかもしれません。
既に将棋や囲碁では人類はAIに勝てなくなりました。
バイクや新幹線がウサイン・ボルトより速かろうと、人間が競技をする意義というのはあるのかもしれませんが、多くの部分が人間より優れていそうなAIを人間が使いこなして行くには、フェイクを見抜く元々の教養の素地の高さであるとか、洞察力であるとかが高度に要求され、真に知的な人が機械を使いこなし、後は大多数使われる側に回る、という時代になりそうです。
心身医学会での安宅和人先生のご講演は、非常に情報量が多かったのですが、上記のような所にも触れていました。
産業革命も、細かく分けると2次とか4次とか分けるようですが、単純に最も有名な第1次の産業革命のみを産業革命と呼んだ場合、それ以来、人類の生産性に革命を起こす時代に入りそうです。我々は幸か不幸か、パソコンの誕生から、チャットGPT等AIの時代へという荒波の真っ只中にいるのかもしれません。