882.SST
2023.07.14
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
SST:Social skill training(生活技能訓練)という方法があります。
社会的学習理論に基づいて、対人行動などの社会的な生活技能の再学習を行うものです。機能評価に基づいて、モデリング、教示、ロールリハーサル、フィードバックを組み合わせます。
私がまだ駆け出しの頃、当時指導医であった河合啓介先生(現:国府台病院心療内科部長)や西方宏昭先生(現:原土井病院副院長)らが、積極的にSSTを導入されていました。アサーションという爽やかに自己表現する態度、相手に思いやりを示しつつも、自己主張は通していく態度など、社会的な態度の学習になり、未熟者の私自身にとっても良い体験だったと思います。主として摂食障害の患者さんの社会復帰をスムーズにするためにやっていたと思いますが、そうでない人にも有益だったと思います。
患者さんの全員ではありませんが、多くは、鬱になる前にストレスを溜めやすく、ストレスが溜まる一因に社会技能の成長が不十分な方も少なくないからです。
簡単なSSTの方法については精神療法の中でお伝え出来るのですが、しっかり時間を取った方が良い場合は臨床心理士のカウンセリングの枠内で、ご指導を承ることが出来ます。
同僚や先輩・後輩とのやり取りに困難を感じる方は一度ご相談頂ければと思います。