375.五冠王
2022.02.14
375.五冠王
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
将棋は強くはないのですが一応指せます。最近は藤井聡太竜王が、五冠目の王将を獲得し、五冠王になったともっぱらの評判です。将棋に詳しくない方に申し上げますと、将棋には8つのタイトル戦と、いくつかの一般棋戦があります。タイトルというのは、「竜王」「名人」「王将」など段位の代わりに1年間その称号を名乗る権利を有するものです。一般棋戦優勝者は、例えばNHK杯などでは、NHK杯中で限定的に「NHK杯選手権者」と呼ばれますが、他の棋戦や一般の取材の時は段位で呼ばれます。
将棋界には現在8つタイトルがあり、竜王、名人が他の6つより格上の大2冠。その他は、王位、王座、棋王、叡王、王将、棋聖があります。スポンサーや賞金の金額により年度により序列が変更されることもありますが、現在は上記の出現順の序列となっています。
天翔る勢いの藤井聡太竜王は、五冠王で、竜王、王位、叡王、棋聖の4冠を既に保持しておりましたが、先の王将戦で渡辺明王将(名人、棋王)に勝って王将を奪取し、5冠となりました。
生涯タイトル99期を誇る羽生善治九段(永世七冠)が出現した時、これ以上の棋士は100年出ないのではないかと思っていましたが、歴史的に初めて見るスーパースターがまた出現してくると言うのは素晴らしいことです。
まだ19歳という年齢ながら、既に第一人者の風格を示す藤井竜王はインタビューの受け答えも非常にしっかりしています。年齢的には私から見れば子供のような世代でありながら、常に謙虚で丁寧な姿勢で、感心します。
その奥には、まだまだ自分は将棋の究極を解明したわけではない、という探究者の精神が宿っているからのように思います。
下世話な大人が、因縁の対決や、記録について何度尋ねても、「気づかない手を指された(その手は読んでいなかったので反省したいという意味のようです)」「結果は嬉しいが記録は意識しないので一手一手をしっかり指す」としか仰いません。
ついつい、私などはいろんな周囲の状況を考えたり言及してしまうのですが、無心に棋理と向き合う姿勢こそ、最もシンプル且つ効果的なあり方なのでしょう。
私が、フォローしている人にはサッカーの長谷部選手や本田選手、フィギュアの羽生結弦選手などもいますが、藤井五冠王の発言に接するだけで背筋が伸びます。将棋も私生活もどこまで模倣出来るかは分かりませんが、接するとすがすがしい気持ちになれるこのすばらしい頭脳アスリートには今後も注目していきたいと思います。