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942.星空

2023.09.11

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 先日、角島に夜間ツアーに行って参りました。
 灯台以外、ほとんど明るいものがない上に、天候にも恵まれ、普段分からない3-4等星まで見ることが出来ました。
 10年ほど前に、ハワイの展望台に行って以来、肉眼で色んな星を見られました。

 北斗七星やカシオペアはもちろんのこと、天空には夏の大三角形、少し東には秋の四角形。天の川も見ることが出来ました。

 これだけ見えたら昔の人が色んな星座を想像出来たのも納得出来そうです。

 久しぶりに、満点の星を満喫して、心洗われました。

 また、クリニックに戻り、みなさまのお悩み相談のお役に立てるよう務めて参ります。

941.ブラントン

2023.09.10

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 リチャード・ヘンリー・ブラントンという方がいました。スコットランド出身の灯台技師です。

 山口県には角島灯台という灯台があります。これは日本に5つある第1等灯台であり、他の4つは、犬吠埼灯台(千葉)、経ヶ岬灯台(京都)、出雲日御碕灯台(島根)、室戸岬灯台(高知)の現代灯台です。

 角島灯台以外の4つは昭和35年以降の近代に誕生したものですが、角島灯台は明治9年のものが改修なく現存していると言うから驚きです。

 140ルーメン、ルクスに直せば55万ルクスの明るさ。
 しかも八面鏡を用いて点滅様の信号を出すなど明治ならではの工夫が散見されます。
 大きなレンズは綺麗に作れないため、小さなプリズムを使うんだとかで、何だか高校の積分のように、本来局面である所を、角角と分割しているようです。
 34km先まで照らすというのわけですから、通常の水平線が6km程度先のことを考えますと、遠方の船舶の航行の助けになっているんだと思います。

 船舶は、陸に住んでいると思いを馳せることが少ないのですが、最も大量の物資を運搬出来る優れた方法ですから、船舶の安全な航行に寄与するというのは我々が普段意識出来なくてもとても重要なことです。
 ブラントンは日本で26も灯台を作り、灯台の父と呼ばれているようです。

 自分は六本松に根を下ろした訳ですが、ブラントンのように、みなさまが人生の羅針盤を失わないよう何か航路を照らせればと思います。

940.無意識に落とし込む

2023.09.09

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 トッププロの演奏を聴いていると、暗譜どころか、細かい注意点とかも全てが、身体に染みついているがごとく、よどみない演奏になっています。
 
 練習に練習を重ねる人も、1回聞いたら出来てしまう人もいるみたいですが、神経や筋肉が自動的に動くレベルまで落とし込んで行くことが必要なのかなと思いました。
 まだまだ至らないのですが、自戒を込めて。

939.朝ご飯

2023.09.09

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 朝ご飯、抜いている方もおられるようですが、ちゃんと召し上がっていますか?

 朝食は、英語だと、breakfastと言いまして、fast断食を、壊す(break)ことです。
 フランス語では、petit-déjeunerといい、小さな断食解除になります。

 末梢には時計遺伝子があり、糖質やアミノ酸などを摂取することにより、リセットされると言います。
 
 朝日を浴びると、眼の億にあるメラノ婦しんという光センサー細胞が光を感じ、その情報が脳へ伝えられて体内時計がリセットされると共に、血圧・体温が上昇します。私たちの体は、そうやって活動状態に入るとメラトニン分泌が止まります。

 中枢と末梢の時計遺伝子が同調されて心身を健全に始動させるためには、朝日を浴びて、朝食を摂ることが重要です。

 生活リズムの確立のために、朝日を浴びて、朝食を摂ってみるようにして頂いてはいかがでしょう。

938.タブレットとメラトニン

2023.09.08

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 寝る前にスマホやタブレットを見ないように、なんてことは、学校や会社でも言われているかもしれません。
 ハーバード大学のChangらの研究によりますと、以下のようなことが分かりました。彼らは、就寝4時間以内に、紙の本とタブレットの本を読んだグループについて、それぞれ血中メラトニン濃度を1時間おきに測定した実験をしました。そうすると、タブレットの本を読んだグループは、紙の本を読んだグループに比べて、メラトニン分泌のピークが1時間半ほど遅れることが分かりました。メラトニンとは松果体から出る体内時計をつかさどるホルモンで、平たく言えば、身体に「夜だよ」と教えてくれるホルモンと言えます。

 話は変わりますが、先日、YouTubeでボンソワールTVを見ていたら、フランスでは20時でも日本の15時くらいの明るさで、本当に驚きました。
 ヨーロッパ人はメラトニン分泌がそもそも遅いかもしれません。

 いずれにしても、タブレットや携帯を遅くまで触っているとメラトニン分泌が遅れるようですから、思い当たる方はお気を付けて。私も自戒を込めて・・・。

937.パワーゲーム

2023.09.07

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 ルールを破りがちな方に、きちんと決まりを守って下さいとお願いするのは正しいこと思います。
 しかし、人間、感情的になってしまうとここの収拾が付かなくなり、

「あなたこそ決まりに従って下さい」
「あなたの方こそ、常識的な言い方をして下さい」

 というような言い合いになると、相手が自分側のルールに屈服するかどうか、という関係性が出来上がることになります。
 こういうやり取りを私共の世界では、パワーゲームになっている、と称します。

 どちらが先に膝を屈するか、というゲームになってしまうと、正しいかとか効率的かとかいうことは棚上げされて、勝つか負けるかの関係性となってしまい、常にパワーゲームを仕掛けてしまう心性の方とか、負けず嫌いで勝たないと納得出来ない心性の方だと、引くに引けなくなったりして、落とし所を見失うことがあります。

 パワーゲームに陥ってしまうリスクを感じた場合、冷静になって、少し俯瞰的に物事を見てみたり、本当は上手くやり取りしたいのだとか、真意を伝えたかっただけなのだ、とか、大事な原点に帰れるように思い直してみましょう。
 そして、少し言い過ぎた箇所があれば、先に譲ってみるのも一案です。
 外国とかだと違うかもしれませんが、日本の文化の中では、至らぬ点を先に謝罪すると上手く行くことも多いものです(全面的に相手の言い分を認める必要はなく、注意は必要ですが)。

 パワーゲームに陥っている、陥りかけている、という時は、それ自体が感情的に行動している証拠なのですが、自分が感情的になっている、という分析は理性的なものであり、あ、自分は感情的になっているな、と思えた時点で不思議とそのループから解脱するから不思議です。

 イニシアチブの取り合いになっていることに気づいた時は、少し冷静になるよう心がけましょう。

936.HIMARI

2023.09.06

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 最近、ヴァイオリニストのHIMARIさんを知りました。知り合いになったわけではなくて、ネットでその存在を認知した訳ですが。
 6歳でオーケストラデビュー、8歳以降39のコンクールで全て優勝、その多くで最年少優勝の記録を塗り替え。学校の成績はall Aというとんでもない天才です。音色、技術、音楽性、例える言葉を持たないほどの素晴らしい演奏家だと思います。

 素晴らしい音楽性と、明晰な頭脳を持ち、将来の楽しみな音楽家です。お母様もヴァイオリニストで時々デュオコンサートも開催しているようですし、お父様も宇多田ヒカルのバック等、音楽の仕事をされているようです。

 オカリナを手に取った所で、こういう異次元的な天才の前では恥ずかしくてプロ活動しているなんてなかなか言いにくいなぁなんて思いました。

 やっぱり、ヴァイオリン、ピアノは人口も多いこともあり、天才と呼ばれる人もすごいレベルの人がすごい数います。

 時々HIMARIさんの演奏を動画で拝見しています。

 それにしても最近は、羽生結弦選手、大谷翔平選手、藤井聡太竜王名人、そしてHIMARI氏と、歴史的な天才が潤沢に輩出されています。80年近く戦争がなかったことも、若い才能が伸びていった重要な原因と言えましょう。

 尊敬の念と、自戒の気持ちを新たにしつつ、焦らず、たゆまず、羨んだり動揺したりしないで、自分の出来ることをやること、これはなかなか難しいですが、大切にして行きたいと思いました。

935.距離を置く

2023.09.05

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 物事には方針や理念がありましょう。
 
 何かのイベントや組織に参加すると、当然色んな考え方があるので、大枠には賛成するが細かい運営には物申したくなる、とか、成長するためには改善点が必要だ、等々、色々気づくことも多いかと思います。

 自分がそういうイベントや組織の責任者であれば、しっかりと関与して、言動が理念や方針と整合性がとれているか、あるいは過不足がないか、などチェックする必要があります。しかし、一参加者だったり顧客として、改善点に気づいた場合、スタッフに意見具申をする人もいるでしょうし、黙って立ち去る人もいるでしょう。

 何をやりたいのか分からない、とか、自己満足に過ぎないのではないかとか、シャープな意見を持つようになってしまうと、言うか言わないかはきわどい問題になるでしょう。

 あまり熱くなってコミットしすぎると、組織改編の速度が追いつかなかったり抵抗に遭うこともありますから、関与度の低い集団に批判的な意見を持った場合は、まあ、あちら様のものだから、と、衝突しない程度に笑顔を作り、そっと距離を置いておくのがお勧めです。ずかずか入っていって辛辣な意見を述べたり、改革案を披露する必要はありません。

 そういう時は対象と距離を置き、あまり距離が置けなくても心的距離を置く、つまり、あまり沢山のテキスト量で反応しない、というのが工夫です。

934.海より深い

2023.09.04

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 この仕事をしていると、だいたい情報のソースは独りのことが多いので、パワハラの相手に関してとか、被害者の語る加害者像だとかは、脚色されている可能性もありますが、その人の見方しか聞くことが出来ません。たまに家族も付いてきて実はかくかくしかじかなんだと真相を教えて下さることもあり、そういう情報があると物事が立体的に見えてきて助かります。

 先日も恋愛のもつれで自分を捨てた恋人への恨み辛みを聞いていたのですが、否定するわけにも行かないので、ひたすら傾聴するわけです。語り手に乗せられて一緒に義憤を感じたりもするわけですが、そのケースでは、たまたま双方知り合いだったケースで、回り回って「悪者」にされている方にも深い事情があって、本人なりの最善努力をした結果として、寄り添うことが難しくなったという話が聞こえてきました。

 どっちが事実かは結局分からないのですが、事情をそれとなく知らせてくれた仲介者の一言によって、私の中で「悪者」っぽくイメージしていたのが、春の雪解けのように氷解していきました。
 よく考えてみればその人だって、それなりに深い考えがあり、覚悟があり、責任を感じて行動していたはずであり、それでもその結果だったということには海より深い事情があったのかもしれません。

 おかしいのではないか、それはないのではないか、という憤りや義憤を感じた時、後々、非常に深い事情を知らされる、なんてストーリーは古典文学からも見られるテーマのように思います。ある見方では、腹立たしいけれども、俯瞰してみるとどっちもどっちだったり、語り手の方が悪かったりすることもあります。

 物事の見方は視点の置き位置によっても変わるので、何か感じた時は海より深い事情が潜んでいるかもしれない、と考えて、一息お茶でも飲むと落ち着くかもしれません。

933.相手に助言をしたくなる時

2023.09.03

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 普段から物事を深く考えたり、実践したりしている人ほど、それなりの意見をしっかり持っていると言えます。
 色んなものを克服してくると、未克服の課題で立ち止まっている人には、何かしら助言や力添えをしたくなる時もあるでしょう。ちょっとした工夫で乗り越えられるのに、惜しい、とか、もう一息なのに、なんて思うと、ついついお節介したくなる場合もあるかもしれません。

 しかし、人間、頼みもしないのに助言や指導を受けると、反発したり、怒りを覚える人も少なくないようです。
 逆に正鵠を射る指摘は、大きな痛みを伴うことがあります。

 正鵠なんだけど、今言わないで欲しかったとか、相手にも受け取るタイミングがあります。もう少し言い方を考えて欲しかったと思っていることもあるかもしれません。

 ですので、自分の助言に価値があるのであれば、お月謝を払わない人に助言はしない、というのが大切です。
 人にお金を払うというのは、お金を支払う価値があると相手の(先生の)助言を認めており、受け容れる準備があると言うことです。お月謝を持ってくるからと言っても、とりあえず持ってくるだけで強い覚悟のない人から不退転の覚悟の人まで、聞き手のモチベーションも様々です。

 恨みを買わない、敵を作らない、ということも処世術として大事なことですから、何か言いたい時は、この人は月謝を払ってくれたか?聞く覚悟や準備状態が出来ているのか?の2点を確認して見て下さい。

 多くの場合、静かにしておいた方が安全と言うことになるのではないかと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分