ブログ

315.WhyからHowへ

2021.12.16

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。素敵なスタッフが加わり、元気に営業しております。

 良くお伝えしている自分なりの認知の修正に、WhyからHowへというのがあります。

 鬱になりがちな方は、何で出来なかったんだろう?などと、Whyを使ってご自身を責めておられないでしょうか。経験上、そういう方は多い印象があります。
 これはあまり効果的なコーピングとは言えないと思います。

 オススメはHowで、どうやったら解決出来るか(解決に一歩近づくか)とか、どうやったら前に進めるか?と考えることです。全部は無理でも1歩でも前に向けたら良いですね。

 Whyでご自身を責めてしまいがちな方がおられたら、Howを増やして頂くように心がけてみられてはいかがでしょう。

314.アスリートのメンタリティに学ぶ

2021.12.15

314.アスリートのメンタリティに学ぶ

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 私は割とサッカーが好きで、ヤフーのニュースはよく拝見しています。

 その中でも、一流の選手や監督のメンタリティの持って行き方はインタビューなどを通じて取り入れようと思っています。

 敗戦時は、次の試合の準備に集中している、とか。
 改善点が分かったのは収穫とか。
 切り替えて修正して次に臨みたい、とか。

 気持ちが落ち込みやすい時は彼らの言葉に励まされて、少しでも前を向こうと努めています。

313.古武士の言葉

2021.12.14

313.古武士の言葉

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 先日の学会の大会は、初期から学会の運営に携わり、エリクソンの弟子の研修を受け、初代理事長の理念を頑張って具体化してこられた老先生の講演がありました。
 昭和の方らしく、パワーポイントはなく、原稿を見ながらお話しになりました。

 しかし、他の各種講演がきれいなパワーポイントがあったにも関わらず、私の心に響いたのは古武士先生のお言葉でした。

 原稿を読みながらとはいえ、よく整理された事実を、時系列にまとめ、その背景や意味合い、影響などを述べて頂きました。

 講演というものは、パワーポイントのアニメーション効果ではなく、どのような事実を明らかにするか、当時の秘話の事実などをお伝えになるかなど、情報の重要度こそ、聴き手の心に響くのだと思いました。
 一本芯の通った、実地で積み上げてきた事実の整理は、かっこいいレトリックよりも何倍も重く重く、私の心に響きました。

 訥弁であっても、温かいまなざしで事実を整理し、後進に伝えること、それは大切なことなのだろうな、と改めて思いました。

312.ポリヴェーガル理論

2021.12.13

312.ポリヴェーガル理論

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 臨床催眠学会の研修会と大会に出て参りました。
 佐川陽子先生より、最近、トラウマ診療において重要な概念とされているポリヴェーガル理論の御講義を2日に渡って拝聴させて頂きました。

 もともと、交感神経ー副交感神経が二元論的な対立概念として理解されていました。トラウマ反応は、闘争・逃走、と言うことです。しかし、この説明だと、トラウマ反応での凍りつきや解離の説明がうまく出来ませんでした。ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)は、背側迷走神経・心拍変動の神経生理学的メカニズムを研究していたスティーブン・ポージェス博士が提唱したもので、系統発生的、解剖学的・生理学的に異なる 2 種類の迷走神経の存在を見出し、多重迷走神経理論が誕生 1994 年の精神生理学会大会で発表されました。

 この理論は、トラウマの研究者から注目され、ピーター・ラヴィーンやベッセル・ヴァンデアコーク、パッド・オグデンなどトラウマ臨床家達との交流や出版などを通してその有用性の認識が広まって行きました。

 理論自体が難解だったので聞いたからと言ってすぐに現場に応用出来るかは私の力では難しそうですが、最新の理論にアップデートしながら、みなさまのトラウマに向き合っていきたいと考えています。

311.丁寧にやること

2021.12.12

311.丁寧にやること

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 最近心がけているのは、丁寧にやることと、力みを抜くことです。

 スピードが必要なことについても、摩擦を減らして丁寧にやる方が早いことがあるような気もします。

 診療も、人間関係も、少しだけ今より丁寧にやってみよう、と思っています。

310.カラスの行水

2021.12.11

310.カラスの行水

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 先日散歩をしていたら、文字通りカラスの行水に出くわしました。

 結構寒くなったと思うのですが、樋井川ではカラスが楽しそうに行水をしていました。

 日常の水遊びなどで心浮き立っていたのはいくつくらいまでのことだったか、歳を取ったような気がしますね。

 でも、自分も、日々、心を豊かに出来るような遊び心を持っていたいな、と改めて思いました。

309.散歩

2021.12.10

309.散歩

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 開業してからとみに運動不足を感じています。久しぶりに腕立て伏せしたら、20回するにも息切れしてしまいました。春まで週に1度フットサルをしていたのに。

 昼休みがたっぷりある時は、大濠高校を回ってきたり、樋井川を渡ってみたり、地域を散策してみようと、少し歩くことにしました。
 かわいらしいコーヒーショップや、地域の八百屋さん、珍しいお酒を置いている酒屋さん、中華料理店、など、歩いてみてわかる地域性もありました。

 地域に溶け込めるように、ということと運動を兼ねて、時折散歩に出ることにしています。

 みなさんは、健康維持の運動をどのようなものにされていますか。

308.報酬系

2021.12.09

308.報酬系

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 このお仕事をさせて頂いていると、鬱の方も沢山おいでになります。
 鬱の方は自己批判が続きがちですし、ご自分を褒めるのがお上手でない印象があります。

 しかし、犬のお手であろうが、イルカのジャンプであろうが、脳が学習する時、ご褒美という報酬系が重要なことは知られています。お手をしたらジャーキーをやる、ジャンプをしたら鰯を与える。そういうことでその行動が促進されるわけです。

 自分に対して、

・これくらい出来て当たり前
・自分の出来ることはみんな出来ている
・もっとしないとダメだ

なんて過剰な自己反省をしている方はおられないでしょうか。

 この思考パターンだと、力が発揮出来ないどころか新しい適切な行動も学習することが難しくなります。
 自分にOKを出そう、の項目でも申し上げましたが、髪を乾かしたらOKとか歯磨きした自分って偉いとか、ちょっとした当たり前の行動でも自分を褒めること、そしてその褒め言葉を否定せずに素直に受け取ること、その二つが出来れば、目標と立てて報酬をぶら下げて頑張るという報酬系の行動も採れるようになると思います。

 自己否定を控え、些細なことから自分を褒めていきましょう。
 一人では難しい、という方、ぜひご相談頂ければと思います。

307.自動書字

2021.12.08

307.自動書字

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 催眠の現象の一つに、「自動書字(書記とも)」というものがあります。体験者の方にトランス状態でペンなどを持ってもらい、無意識に自動的に字や絵を書いて(描いて)もらうものです。Automatismと言います。

 古くからあるテクニック・現象ですが、無意識の顕現化という意味では非常に大きな意味のあるものです。

 というのも伝統的な催眠において、腕浮揚・降下、閉瞼硬直など、体験者を催眠下で誘導通りに導く技術は沢山あっても、体験者の無意識を表に出させる方法というのは他になかなか見当たらないからです。
 非常に優れた催眠臨床家の一人、中島央先生はこのautomatismのことを重要視しており、エリクソンの言うクライエントに仕事をさせる、と言う所に、automatism的な動きとして提供しているようです。奥が深すぎてその技術を私が体得出来たわけではないのですが、クライエントが無意識的に主体となって動く方向がクライエントの向かっている方向なのではないかなと思いますし、たぶん無駄がないでしょう。

 催眠をやって長いのですがまだまだ人間心理の本質を十分把握したとは言えず、これからも研鑽を積もうと思っています。

306.力みを抜く

2021.12.07

306.力みを抜く

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 スポーツであろうと、芸術であろうと、セラピーであろうと、力んでいる時は最高のパフォーマンスを発揮できないようです。

 頑張ることは大切かもしれませんが、気負いや力みが空回りしてしまっては仕方がありません。

 研修会に出てみて、私自身、気負って力んでいることがあるなと反省しました。

 自分の良さを出しつつ、力みは抜こう。そう思うと少し楽になった気がします。

 みなさまも力みを抜くことが出来ているか、検証してみて頂いてはいかがでしょう。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分