982.自分の弱さを認めることは負けではない
2023.10.21
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
アスリートや勝負師の方には、負けず嫌いというか、闘争心が旺盛な方もおられます。ホモサピエンスは類人猿から分かれた人類の内、最も獰猛というか争いを好むそうなので、現代の人間として生まれた以上ある程度仕方がないかもしれません。
競争を好む文化のご家族の中では、まるで、ストレスに「負けた」ことが悪いとか恥ずかしいとかお感じの方々もおられるようです。
しかし、競争は必ず敗者を生みますし、負けから学ぶことも多いものです。
全ての勝負に勝っているという選手は、少なくとも私は存じません。
また、社会で生きていく内に、嫌だと思うことや、辛いこと、などは起こります。
嫌だという気持ちをあたかも持ってはいけないかのように思い込んでしまうと、気づいた時には心身に不調を来すことになります。
嫌なものを嫌だと感じることは間違ったことではありません。
はっきり伝えたり拒否したりしても良いし、表向きどうしてもそれが出来なかった時は、自分のメンテナンスとして発散することも必要でしょう。
飲みに行って憂さ晴らしという話も聞きますが、睡眠衛生上、飲酒はあまり脳の健康に良いとは言えないようです。
ストレスを感じたり、自分に弱さがあると認めることは、むしろ強さなのではないかと思いますから、そういうことを認めつつ、心の風通しを良くしつつ、一歩ずつ進んでいければと思うのです。