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778.自分は自分

2023.04.02

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。新年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 隣の花は赤いという諺があるように、自分にないものを持っている人のことはうらやましいものです。相手の長所を認めて尊敬するだけなら良いのですが、それと自分の欠点を比較して、自己卑下が始まってしまうと、だんだん鬱への入り口に近づいていくことになります。

 親兄弟や親戚とて、自分と価値観を同じくする人は実は少なく、そのまま自分の価値観を受け容れてくれる近しい人がいたらむしろ貴重な存在と言えましょう。そういった人々からの批判や助言を真に受けすぎて、自己批判が重なっていくと、どうしても抑うつ気分や意欲の減退に苛まれやすくなります。

 逆に、治ってきたな、と思える時は、目力が増えていて、どうしたんですか、と伺うと、人と比較しても仕方ない、自分は自分と思うことにした、等と返ってくることがあります。そうなるともうしめたもので、治癒へのコースを歩んでいると考えて良いのだと思います。

 自分に改善点が見つかっても、素晴らしい人と知り合っても、自分は自分。そして、自分のやるべきことを一つずつこなしていくことが重要ではないでしょうか。

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