718.逃げ足
2023.01.23
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
座る時に、踵を上げてつま先を地面に着けて座られる方がいます。
その時の体調や気分にもよると思うので、一概には言えないかもしれませんが、面接の時この姿勢でおられる方は私は注意して拝見するようにしています。
ボディートークという身体技法では、この姿勢を逃げ足と言っています。
逃げ足の状態の方には、病名の告知や、手術や処置の説明といった、難しいことや、受け容れがたいことが、私の経験上、入って行きにくいという印象です。精神療法を行う時は、受容したり、傾聴したりして行きながら、だんだん足元が落ち着いてくるのを待ち、逃げ足が収まった所で向き合う話をするように心がけています。
それでも逃げ足の方には、きっと逃げ足でいたいのだろう、という状態を尊重します。
逃げ足、に気づいて、あ、逃げ足だったのだ、という気づきから向き合い始めた方もおられました。
皆様も面接の時、自他の足元に少し心を配られてみてはいかがでしょうか。