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196.他者の存在

2021.08.22

196.他者の存在

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。6月より六本松地区で開業しましたまつばら心療内科の松原慎と申します。 素敵なスタッフに囲まれて、日々、元気に営業しております。
 オカリナを思う存分吹きたいと思うこの頃ですが、20日から再度緊急事態宣言が発出されてしまい、飲みに行くこともままなりません。前回、仲間と飲みに行ったのはいつだったろう(遠い目・・・)。
 思えば、勤務医時代、昼休みに中庭で毎日のようにオカリナを練習していました。練習です。あくまでも。コンサートではありません。
 デイケアや外来の患者さんが示し合わせてそれを聴きに集まって下さるようになり、調子に乗るとリクエストコーナーを開催したり、でも、結構難しいのをリクエストされて、宿題にさせてもらったり、していました。
 精神障害をお持ちの方でも、というか、そういう方こそ、純粋な一面を持っておられます。彼ら彼女たちが私に純粋に接してくれるのは、むしろ私の方が癒やされていた気がします。
 リクエストに応えてぶっつけ本番で演歌をやっても、リクエストしてくれた方はとても喜んでくれていました。  そう、音楽活動には、それを聴いてくれる他者の存在が不可欠です。
 もうその頃に戻ることはありませんが、音楽を奏でる時、聴き手の存在というのは本当に貴重なのだと思いました。
 他者の存在とは、もちろん、過干渉だったり圧迫的な場合は困るのですが、支持的な他者の存在は本当に自分の助けになります。それらの支えとなる他者を大切にするためにも、感染拡大を防ぐために、集まるのを控えなければならないという、なんとも難しい時代になっています。
 そんなこんな考えながら、いつも、他者の存在に敬意を払いながら、臨床の現場に立とうと心がけています。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分