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1258.前進ばかりが治療ではない

2024.07.20

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 なかなか良くならないと、もどかしく感じますよね。
 私自身もせっかちな性格をしていますから、早くよくなれ、とさるかに合戦のカニの子のように普段から念じているわけですが。

 しかし、よく考えてみれば、悪化していないとか、怒りだしていないとか、以前取っていた不適切な行動が減ったり緩和されていることだってあるかもしれません。飲酒量に気をつけるようになったとか。悪化させない、平穏な生活をキープできる、というのも大事な治療になりますし、平穏な生活が送れていなかったのであれば、十分な前進と捉えて良いと思います。

 ブリーフサイコセラピーで有名な、ある先生が、授業の際、微動だにしない教卓を指して、「すごい勢いで動いてますよね?原子が」なんて仰ったとか。静止しているように見えても、原子にせよ、我々にせよものすごい速度で動いていたりします。地球の公転速度は時速で言えば10万7000kmほどですし、赤道上の自転速度は1700km/hになるそうです。

 まあ、そういう物理的な豆知識はさておき、見方によっては良く動いているということはあり得るわけですから、一見停滞しているように見えても、維持しながら生活していること自体が前向きに捉えられるのではないかと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分