1248.四当五落?
2024.07.11
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
現在は睡眠の科学も発展して来ていますから、教師や予備校講師なども睡眠を推奨してくれると思うのですが、私どもの若い頃には四当五落なんていう危ない言葉がありました。
受験生の睡眠時間が4時間であれば当選(受かる)が、5時間寝たら落ちる、なんていうスローガンな訳です。
それだけ厳しい努力が必要なんだぞ、という「比喩表現」としてはありなのかもしれませんが、実際に4時間睡眠で、長丁場の受験勉強を乗り切ることは難しいのではないかと思いますし、現在は医学的にも全く正当性がないことが知られています。
Gruberらの論文(1)によりますと、睡眠時間の長さと学業成績には正の相関があると言います。
知り合いの息子さんがお父さんより良く寝る、なんて聞いたことがありますが、良く寝る息子さんの方が良い大学に行ったと言いますから、やっぱり本当なのかなとも思います。
また、Wangら(2)は睡眠時間が8時間未満になると成績が低下すると言っているようです。
四落五当なのか四落八当なのか、判りませんが、しっかり寝るためのタイムマネジメントこそ推奨されることになるようです。
無理をしても集中力低下や眠気が出ますから、カフェインや気合いで乗り切るにも無理があります。
無理なくしっかり寝ることが、良い頭脳活動を生むと考えています。