1240.心身医学総会に行ってきました
2024.07.02
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
先週末は、心身医学総会のため上京していました。主幹は東京大学心療内科で、さすがの東大。東大つながりの先生やら、すごい研究所の偉い人やらが講師となり、たくさんの教育講演等が行われました。
印象深かったのは会長公演やいくつかの教育講演でした。
大会長の先生は以前、福岡で学会があった際に私のセミナーの座長をして頂いた先生でしたが、何十年先も引用されるであろう論文を書いておられ、質の高い仕事をしておられることがよく分かりました。甲状腺とストレスが関与していることはその先生の発表以前から指摘されていた話とは言え、さらにデータを増やした追試等、優れた研究と思いました。造血幹細胞移植へのリエゾンなど、依頼のある仕事は積極的にこなし、累代600例以上の症例に関与されてきたのは素晴らしいお仕事と思いました。落ち着いたお人柄を慕って、東大卒の若い医局員も増えているようで、今後の心療内科の行く末にわずかながらも明るさを見せる内容だったかと思います。
AIがテーマということもあり、行動経済学や計算論的精神医学、痛みの認知科学などの教育講演もあり、難しくて判らなかった所もあれば、普段から肌で感じていることに別の学問には十分根拠のある内容だったりと、感心することも多かったです。
いずれも、大会場を講演会場とされる先生方の調査研究の室の高さ、プレゼンテーションの完成度などは目を見張るものがあり、大いに知的刺激を受けました。また明日から皆様への臨床へ還元できればと思います。