1136.盲亀浮木
2024.03.23
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
もともと、ありがたい、ありがとう、というのは有り難い、から来ています。
つまり、有ることが難しい、なかなかない、ということで、稀少で貴重だというようなことから、有り難いとなり、そこから感謝を示す言葉に転用されているようです。
盲亀浮木というのは、前段で述べましたように、釈迦が阿難に伝えた伝承の中で、海には盲亀という、目の見えない亀がいて、100年に1度、息をするために浮上してくるのであるが、その目の見えない亀が、枝の穴みたいなところに針に糸を通すように首を突っ込むことが出来るであろうか?
という問いになります。
まあ難しいだろうが、ということですが、この伝説上の亀には寿命がないらしく、100年に1度の浮上であっても、100万年ちゃんすがあれば1万回チャンスがあります。まあ、出来ないことはないんでしょうか。
ところで、亡父の師匠筋の高僧が、非常に感謝していると言うつもりで、相手方に、盲亀のありがたみ、という風なことを申し上げたそうなのですが、難しい言葉は解釈が分かれるようで、聞いた側は、(私が親切にすることは)「そんなに珍しいことなのですか?」と臍を曲げてしまったのだとか。
とってもありがとう!と言いたいだけなのであれば、あまり難しい言葉を使わずに素直にありがとうといった方が誤解がなくて良いようです。