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1063.心療内科・精神科における心電図管理の重要性

2024.01.11

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 当院では、投薬前、投薬中に、しっかりと心電図を確認させて頂いております。以前も、QT延長症候群の稿で申し上げさせて頂いたのですが、大事なことだからです。エスシタロプラム、アトモキセチン、スルピリド、ハロペリドールなどを内服されておりますと、QT延長症候群に陥る場合があります。
 QTというのは心電図のQ波とT波の間の間隔なのですがこれが500ミリ秒を越えないことが大事と言われています。

 QT延長が進むと、トルサードポアンツと言って、致死的な脈なし不整脈に移行しやすいと言われています。
 当院ではこれまで、2例ほど、内服中にQT延長延長症候群を実際に発見し、他のお薬に変更して事なきを得た症例があります。

 内科でも取らないのにとか、健康診断で取っているとか、お申出を頂くことはありますが、健康診断等で取られている場合は、QTcというその数値を把握させて頂ければ大丈夫ですが、あまり健康診断側から患者さんにこの数字を明示してお伝えしていることは稀な印象です。
 やはりきちんと検査をしていると多数の中の数例でもお薬を変更するなど対応が必要な例は出て来ますので、そこの所は内服される皆様に不利益がないようにきちんと測定を行って、安全を確保したいと考えております。ご理解を頂きますようお願い申し上げます。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分