54.自殺危険率の高いうつ病患者の特徴
2021.04.04
54.自殺危険率の高いうつ病患者の特徴
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。
福岡市の六本松に2021年6月1日から心療内科のクリニックを開設させて頂きます、松原慎と申します。
今日は、自殺危険率のアセスメントについてご紹介してみます。
Whooleyらが2000年にまとめたものを揚げてみます。
自殺危険率の高いうつ病患者の基本的特徴は
①男性(女性の5~10倍)
②65歳以上
③単身(特に子供がいないこと)
④自殺に向けた特定の計画(特に致命的な内容のもの)
⑤致死的な方法にアクセス出来ること
です。男性が多いのは男性の方が男性ホルモンの影響で攻撃的だったり、筋力などが強いために既遂をしやすいとも言われています。未遂は女性の方が多いとも言われています。筋力が弱かったり、子宮のある生き物として保護本能があるなどと言われています。
病歴や家族歴で必要なのは
①自殺企図の既往
②精神科入院歴
③自殺の家族歴
合併疾患の観点からは
①アルコール
②薬物依存
③パニック発作
④重度の不安
⑤重症身体疾患
⑥重度の絶望感や快楽欠如
などがリスクとして揚げられています。
危険因子が重なって心配な方も、重なりはないが死にたくなったことがある方も、当院でご相談頂ければと思います。