17.解決から始める
2021.02.26
17.解決から始める
六本松に2021年6月1日から心療内科のクリニックを開設させて頂きます、松原慎と申します。
論理的に考えることに慣れている人や、理系の方は、なぜ?と問い続ける能力をお持ちです。
自然科学や哲学の分野では、なぜ?と疑問を持ち続けることはとても大切なことです。
ところが、鬱の患者さんや、セラピーといった場面では逆効果になることが多いようです。
私は次のような話を良くさせて頂きます。
山火事が起こった原因はタバコの不始末でした。
もちろん、再発防止などセキュリティを考えるためには一度原因究明しておくことは大事です。
しかし、タバコの不始末が分かった所ではげ山が戻るわけではなく、大切なのは植林を始めとする山のケアです。
林業家ではないので専門的なことは分かりませんが・・・。
つまり、なぜ?を追求するより先に、どのように解決するのが良いのかを考えた方がセラピーにおいては効果的なことがあります。
失敗した時や鬱っぽい時に、なぜこのような失敗をしたのか、と言い出すと、準備不足、勉強不足、場慣れ不足など沢山原因が出てきて、失敗という結果が固定化されてしまうのです。そういうときはむしろ、これから何をしていくかを考えた方が気持ちが楽なことがあります。私ども言葉で解決志向などと呼んでいます。
当院では解決志向の考え方を取り入れて心理療法をして参ります。
皆様も日々の生活にちょっとだけ解決志向を取り入れられてはいかがでしょう。