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364.節分

2022.02.03

364.節分

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 旧暦では節分の日が前年の大晦日とされ、立春から新年となります。

「2021年」やり残したことをやっておくラストチャンスです。

 鬼は外、福は内、というのは、鬼がよそに行けば良く、我が家に福が来たら良いという短絡的な発想なんじゃないのかと思っていました。外に行った鬼はどうなるんだとか、我が家さえ良ければ良いのかとか。

 けれど、世界平和を願う前に、短絡的であろうとも自宅が平和であることは第一にしても良いのかもしれない、と昔よりはおおらかに考えることにしました。

 深めて内省していくと、鬼も福も自分自身だと思うのですが、弱っている時は鬼は人のせいにして置いた方が気が楽かもしれません。自分の弱さと向き合うためにはそれなりにエネルギーが必要なので、豆まきくらいで楽しんでおいても良いのかもしれません。

363.思いを表現する

2022.02.02

363.思いを表現する

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 先日、心身医学地方会に参加して勉強してきました。最前線でご活躍の先生方から、貴重な情報を頂きました。

 インフォームドコンセントという言葉があります。
 
 説明と同意なのですが、もっと以前はムンテラと言われていました。ムントテラピーで、口頭での治療、つまり、治療に対する説明ということだったようですが、インフォームドコンセントは更に進んで、十分な説明と同意と言うことになります。
 ところが、コロナ禍で面会制限などがありますと、家族でそれを話し合って意見交換することも難しいようです。また、インフォームドコンセントに関しても、もちろん身体系の医師も一生懸命やっているようなのですが、「同意を取るための」説明になっているのではないか、という指摘がありました。同意は取れても、患者さん側に、十分考えるだけの時間や情報が提供されているのか、家族と十分な検討が出来たのか、矛盾する思いも含めて、気持ちの面で寄り添えているのかなど、鋭く深いご指摘がありました。

 精神科ではオープンダイアローグなども出てきていますが、対話や情報共有、意志決定のプロセスは年々尊重されるべき傾向にありますが、当事者の方にとって見るとまだまだ十分とは言えないようです。

 メンタルヘルスの世界では、思いを全面的に肯定しさえすれば解決するわけではなく、相手を許せないとか処罰したい、という思いがあっても、思いの強さに関しては、理解しつつ、コーピングはより適切になるように話し合っていくこともあります。しかし、軌道修正が望ましい場合においても一旦、理解された、伝わっている、という感じから協働を始めて行くのが望ましいでしょう。

 ご相談頂いた時に、思いが医師や援助者に十分表現されているか、そういうことに関しても高い関心を持って進めていく必要があるのだなと思いました。引き続き研鑽を積みたいと思います。

362. 9ヶ月目

2022.02.01

362.9ヶ月目

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 2月になりました。6月開院ですので、8ヶ月走り終えたことになります。
 おかげさまでどうにか営業を続けることが出来ています。

 当院では、1日に2~3人は十分な時間を取って新患を受け容れられるよう、新患枠を設置し、看護師や心理スタッフが30分程度の予診を取ったり、症状に応じた簡易心理査定を行い、数値を以て状態をお伝え出来るよう様々な工夫をしています。
 当院にたどり着くまで20件ほど電話したと言われる方もおられます。近隣のクリニック様もなかなかご新規の受け入れは難しいようです。当院は新患受け容れに関して上記のようにシステム化して枠を確保しているため、お問合せに対して受け入れが早くなっています。
 当日空いているかは分かりませんので、まずはお電話頂ければと思います。

361.余裕

2022.01.31

361.余裕

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 以前の記事にも似たようなことは書いたのですが、余裕について書いてみます。

 相手が非寛容だったり威圧的な態度を取ると、脅威を感じたり、腹立たしく思うことがあります。
 自分の側も慌ててしまうと、感情的になってしまうこともあるかもしれませんね。

 そういう相手に対して、「今この人は余裕がないかもしれない」という風に考えて見ると、ふっとこちらの緊張が取れることがあります。相手は余裕を失って感情的になっているけど、自分は相手に余裕がないことを観察出来る余裕がある、と思えるということですね。

 感情的な場合理屈で抑えるのは無理か、成功しても鬱憤をためさせるだけなので、頭を下げて済むなら、摩擦を避けたり、正面で取り合わず、立ち去るか、流すかしてクールダウンし、感情的衝突が緩和された所で話し合える場合は話し合っても良いでしょう。相手次第で解決にこぎ着けるか難しい時もありますが、少なくとも、余裕の有無という視線を持っていると、自分の心に少し余裕を作れるのではないでしょうか。

360.アカペラ

2022.01.30

360.アカペラ


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 伴奏なしで歌うことをアカペラと申します。赤ぺらか何か業界の略語だと思い込んでいたのですが、最近イタリア語だと知りました。
 a cappellaですね。

 cappellaはチャペルに通じ、礼拝堂や祭礼、聖歌隊を示す単語です。a cappellaで教会風のということで、聖歌隊のように無伴奏か、あってもオルガン伴奏くらいで歌うことをa cappellaというそうです。

 原義に関してはみなさまも意外に御承知ないかもと思い、豆知識として書きました。お役に立てたでしょうか。

359.寛容

2022.01.29

359.寛容

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 最近、ご相談を頂きながら、寛容という言葉についてお話をさせて頂くことが多い気がします。
 相手の変化を望むことは難しいので、自分が変化するのが望ましいのですが、その時に寛容さを心がけると良いように思います。

 自分自身が周囲から許されていることを自覚していくと、何でもかんでも相手に高い要求はしなくなることもあります。自身が許されている感謝を持つと良いのではないでしょうか。
 また、頂きます、と食事の際に言いますが、いろんな命を頂いて自分がある、ということからも、それらがありがたいことであって当たり前ではないことに気づくかもしれません。

 そういった日常の何気ないことから、寛容な気持ちを心がけて頂いてはいかがでしょう。少し毎日が楽になるかもしれません。

358.健全なあきらめ

2022.01.28

358.健全なあきらめ

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 広辞苑によれば「あきらむ」とは、「明らかに見究める」ことで、その意味から「あきらむ(諦む)」とは、「思い切る、断念する」ことである、とされています。「明らかに見究めること」が「あきらめる」になったものと考えられます。

 自分だけではどうにもならない周りの環境、外圧や高すぎる理想など、自分で変えるにはあまりにも困難な状況があることがあります。変わらない場合は、それをあきらめ、受け容れることで道が開けることがあります。従来、受容とかあるがままという言葉が使われていましたが、心理学者の田嶌誠一先生はこれを「健全なあきらめ」と呼びました。非現実的な誇大的な願望ではなく、ささやかではあっても、現実を踏まえた希望を伴うもの、ということです。

 こだわりが強かったり、先に相手が変わらなければ、などという引っかかりがある場合もあるかもしれませんが、「健全なあきらめ」が持てると少し楽になるかもしれません。

357.節度ある押しつけがましさ(thoughtful pushiness)

2022.01.27

357.節度ある押しつけがましさ(thoughtful pushiness)

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 田嶌誠一先生の「現実に介入しつつ心に関わる」を紐解いています。

ー引用

 心理療法では、通常「クライエント中心」「中立性」「受動性」といったことが強調されているが、たとえば、ひきこもりの事例をはじめ相談意欲のないクライエントにはそうした態度ではうまくいかないことが多い。そこで必要とされるのは、「節度ある押しつけがましさ」という態度である。単なる「積極性」でなく、積極的に関わろうとしつつも、踏み込みすぎない態度をいう。換言すれば、「逃げ場をつくりつつ、関わり続ける」ことである

引用以上ー

 何かうまくいかない時に、生活のリズムや行動のパターンなどを何か変えた方が良いかもしれません。
 そういう時には、押しつけはしませんが、色々、工夫やアイデアを提案してみるようにしています。

 私なりの節度ある押しつけがましさが有効になればと願っています。

356.攻撃性の法則

2022.01.26

356.攻撃性の法則

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 田嶌誠一先生の攻撃性の法則を紹介させて頂こうと思います。

第1法則:攻撃性は出るべきところに出るのではなく、出やすいところに出る

第2法則:出るべきところが出やすいところなら、より出やすく、また激しくなる

第3法則:集団の中では容易に連鎖する

(田嶌誠一:現実に介入しつつ心にかかわる p29)

 これは狭い集団で人が暮らす場合の攻撃性の出方、連鎖性を示していますが、職場等人が集まるところでは大なり小なり当てはまるかもしれません。部下や子ども、立場の弱い人に当たるということが連鎖していないでしょうか。

 ご自分のアンガーマネージメントに困っておられる方も、ハラスメントを受けて困っておられる方も、ご相談頂ければと思います。

355.子どもへの願い

2022.01.25

355.子どもへの願い

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 当院では老若男女、いろんな方からのご相談を頂いています。

 こういうお仕事をさせて頂いていますと、だんだん子どもに向けるハードルが低くなってきている気がします。

 ただ、日々、生きていてくれれば良い。生まれた時に、ただただ喜んだことを思い出して、元気で生きていてくれればいい。出来れば笑顔でいてほしい。

 学校に行けるとかいけないとか、単位が取れるとか取れないとか、そんなことより、ただ笑顔で生きていてほしい。そう思うようになりました。

 何かお困りごとがありましたら、ご相談頂ければと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分