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836.良くなろうとしすぎると

2023.05.29

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 鬱、とは、辛い、という体験の残響効果、という説があります。トランス療法で有名な中島央先生の研修で教えて頂きました。
 
 残響効果なので、鬱に入ってからは、実態はないわけです。

 その状態に入ってから、これからどうしよう、将来が不安だ、とか、治るために努力しなければ、お酒は飲まず早寝早起きをしよう、と頑張る人がいます。
 もちろん、禁酒や規則正しい生活リズムは好ましいものであり、推奨されています。
 しかし、あまりにもそれに囚われて、四六時中、生活リズムを頑張りすぎたり、どうしようどうしよう、と考え続けていますと、実はその空回りが残響効果を続けさせる原因となり、延々と鬱から脱出出来ないことになります。

 意外と、考えないことにした、悩まないことにした、ということになればすみやかにすっきりしてこられる方もおられます。

 楽しく筋トレしたり自炊出来るようになればしめたものですが、それにこだわりすぎたり囚われたまま空回りをしていると、鬱から脱出しにくくなります。そういう時は一端あれこれ大脳で考えるのをストップすると無意識が正しい方向性に動き出すようです。

 一端、考えすぎるのを止めて、ぼーっとしていると、良くなってくることもあるようです。少しお試し頂いてはいかがでしょう。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分