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1319.サンクコスト

2024.09.19

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 サンクコスト(埋没費用)とは経済学の用語で、一度支払ってしまった費用や時間で、もう取り戻せない物を指すようです。具体的には映画やコンサートのチケット代がこれに当たります。支払った時点でそれはサンクコストとなり、面白かろうが面白くなかろうが、そのお金は返ってきません。面白ければ最後まで楽しんで帰れば良いですし、面白くなければ切り上げて退出するの一手ですが、なかなかそうも出来ない心情も事実でしょう。

 サンクコストが発生した場合に考えるべきことを、行動経済学者の大竹文雄氏は二つの要点にまとめています。

1.将来のことのみに集中する
2.過去を悔やまず前を向く

 いずれもサンクコストのことを忘れて、前を向いてやってみると、サンクコストだと思った努力が別の形で地力になっていたりします。

 このようにセラピーやポジティブ心理学だけでなく、行動経済学の観点からもサンクコストを忘れて今やるべきこと、将来のことに集中することは有益だと言うことが分かるでしょう。とはいえ、なかなか感情のしこりが取れないとか、気持ちの整理が出来ない方は、ご相談頂ければと思います。

大竹文雄著 あなたを変える行動経済学(東京書籍)

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分