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97.命令口調になっていませんか?

2021.05.17

97.命令口調になっていませんか?

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。
 福岡市の六本松に2021年6月1日から心療内科のクリニックを開設させて頂きます、松原慎と申します。
 ある美しい女性がやって来て、家庭が上手く行かないと相談しました。
 お子さんも旦那様もいるご婦人でした。
 こんなに美人の奥さんなら、旦那様は何でも聞いてくれそうだけどと思って話を聞いていました。
 そういう美しい方に限って、女のずるさをつかわないというか、使う気が全くないようで、峰不二子ちゃんのように、ねぇ、ルパ~ん、おねがい、っていう感じはない訳です。で、家で何をしているかというと、「これ、して」「あれ、やって」と命令口調で仕切る仕切るをしているとのことでした。
 人間、不思議なもので、お願いされると悪い気はしないのですが、命令されると、とても反発します。
 命令が有効なものは裁判所や警察等官憲による法に基づく命令だけと言っても良いでしょう。それも渋々聞くわけですが。
 そこで、私が聞いてみたのは?ひょっとして、いつも命令口調になっていませんか?ということでした。
 ぴたっと思い当たったようで、その通りとのことでした。
 その上で、ご提案申し上げたのは、お子さんにしろ、旦那様にしろ、命令口調ではなく、質問をしてみてはどうか?ということでした。
 これ、して、
 あれ、やれ。
 ではなく、
 これ、してくれる?
 あれ、やってくれる?
 質問の形にすると、案外、嫌とは言えないものなのです。元々みんなこの方のことが好きなようですし。でも、実際に命令口調で言われると反発して、やだ、とか、無視、とかになってしまいます。質問の形で提案すると、みんな動き出すような気がしました。
 命令口調で相手に伝えて、それが喧嘩の種になっているという時は、質問の形にしてみてはいかがかと提案しております。他にも少しだけアドバイスしたのですが、その通りやってみます!と言ったきり、二度目の受診はありませんでした。3ヶ月後の確認で、アドバイス通りにして上手く行っているとのことでした。
 うつには抗うつ剤、不安には抗不安薬。間違いではありませんが、何気ない家族の摩擦、ちょっと工夫すれば良い気がするが、どうして良いか分からない、そんなことでも良いのでご相談頂ければと思います。医師のアドバイスが保険診療ですので、保険の自己負担で受けられます。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分