1343.窃盗症
2026.01.26
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
kleptomaniaという病気があります。病的窃盗とも言われます。
九大心療内科で摂食障害の治療や後進指導に長く当たられた瀧井正人先生は、摂食障害に合併する万引きなどの問題に光を当てたことで知られており、今も女子少年院の医務官として第一線におられます。
kleptomania は、7%くらいに強迫症や気分障害の家族歴を持つと言われています。
人生を変えるのは逮捕など、社会化した場合、非常に大きな不利益が本人に降りかかってしまい、以後の人生が変わってしまうこともあるようです。
しかし、子供の kleptomania は必ずしも大人の窃盗症に連結することはないようで(カプラン精神医学によれば少ない)、その辺は様子を見ることも可能なようです。
こういう子になぜ、と聞いても非効果的なことが多いようです。結局その理由は、出来心だったり、(盗ったお金で)何か購入した時の瞬間的喜びなどが快感だったりするので、綿密に考え抜いていれば盗らない方が感情経済的に楽なことは自明ですから。
平気で嘘をつくとか、平気な顔をしている、というのも、ばれたら余計怖いから頑張って嘘をついていたり、振り返るときついので振り返ることを回避して平気な顔でいるしかなかったりします。
大谷翔平選手のゴミ拾いではありませんが、日々陰徳を積めば自信も付きますし、日々盗んでいればいざというときに後ろ暗くて踏ん張れません。結局自らに帰ってくる因果応報になります。この手のお子さんなどは、善悪で説いても響きにくかったりするので、損得で考えさせるのも一つの手でしょう。
盗んだ所で、よそのお金なら犯罪になり、親の金でも家の金としてはゼロサム(親の損と自分の得た収支の合計が0)であることを知ったり、また、児童相談所などに預けられてしまえば盗るお金もないどころか、自由もかなり損なわれます。
窃盗症を見つけた場合、専門家に相談の上、家庭内では、取れないように物理的防御をしつつ、色々上のように諭していくことが必要かもしれません。