1146.遅い夕食の是非
2024.04.02
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
残業が遅くまであると必然的に帰宅も遅く、食事も遅くなりがちです。
ところが、睡眠薬の中には、デエビゴやクアゼパムのように食後3時間空ける必要があるもの、つまり空腹を前提に内服になっているものがあります。関係のないタイプのものもありますが、空腹時内服が重要な眠剤は、食物の中に薬が溶解してしまい、血中濃度が1/4程度しか上がってこなかったり、ピークへの到達が遅れたり、ピークの高さが元来の半分であったり、朝方に傾眠傾向を持ち越したりしてしまいます。
夕食が遅すぎると、カロリー摂取の面でも、脂肪になりやすいとか体重増加につながりやすいとかのデメリットもありますが、内服の面でも上記のような不都合があるわけです。
そういうこともあるので、薬の効きが悪かったり、持ち越したりされる方には夕食の時間帯が遅くなっていないかをお伺いさせて頂いております。
逆に夕食を摂ると眠くなってすぐ寝てしまう、という場合は今度は、もう眠いわけですから、食物の中に溶解してしまう薬物を内服されない方が望ましいと言うことになります。
夕食の時間帯が遅い方や、夕食を摂るとすぐに寝てしまう方は、内服の仕方に注意が必要ですのでお申し出いただければと思います。