465.セピア色
2022.05.14
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
セピア色の思い出とか、セピア色の写真、なんて言葉があります。
モノクロの少し茶色く焼けたようななんとも言えない懐かしい色ですね。
ところで、このセピア色、元々どういう意味かはご存じでしょうか。
そもそも、セピアって何でしょう?
(チコちゃんみたいですが答えられるでしょうか?)
seppiaとはイタリア語でイカ(烏賊)を指すものです。
烏賊の墨を薄めて水墨画のようにしたものの色、ということになります。
セピア色の思い出の中には、必ずしも楽しいことばかりではなく、しんどいことや辛いことも含まれていることがあるかもしれません。
セピア色の思い出がどのようなものであれ、今生きてこのブログをお読みであること自体が、still aliveということなのであり、そういうことがあっても、今ここに生きている、という事実を噛みしめて頂いたら良いのかな、なんて思っています。
皆さんは、ご自分の悩みを語る時、今現在の問題点から語られるでしょうか、背景となる歴史から語られるでしょうか、それとも、これから構築する未来予想図を語られるのでしょうか。
どこから始めて頂いても、しっかりと受け止めて解決に向かえたらと思っています。
464.看護の日
2022.05.13
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昨日は看護の日だったようです。
ナイチンゲールの誕生日を記念してのことのようです。
メンタルクリニックというと、受付の事務員の方と医師で経営している所が多いようにも思いますが、当院は複数の看護師に働いてもらっています。実際問題、国家資格を有する看護師の方が、一般の事務員よりも、雇用するのにコストは掛かる訳なのですが、それでも当院では看護師に働いてもらっています。
と申しますのも、救いを求めて電話して下さる皆様に、ナイチンゲール精神を持ったスタッフが最初の受け容れを行い、手を差し伸べることが重要だと思っているからです。看護の精神を持ったスタッフが第一声からお電話を承るようにしています。
その他、血圧測定、心電図、採血、予診聴取等、寄り添うだけではなく看護師に必要な業務もしてもらっています。
発達障害のお薬では血圧低下が起こることがあり、受診の度に血圧測定が不可欠です。
また、精神科の薬を内服されているとQT延長といって心電図が延びてしまい、不整脈に陥るリスクがあります。そのため、定期的な心電図が必要な場合があります。
また、リチウムやバルプロ酸、あるいは下剤のマグネシウムなどは血中濃度測定や副作用である肝機能障害や汎血球減少にいち早く気づく必要があり、定期的に採血する必要もあります。
いずれのチェックも必要なものですが、スタッフが脆弱だとなかなか施行できないリスクがあり、当院では看護師の力をフルに活用して、それらをきちんとこなしていくよう努めています。
当院では訓練された看護師が、それらの最前線で皆様を温かくお迎えしています。
看護師が複数活躍しているメンタルクリニックも貴重な存在ではないかと思うので、今後もその特色を活かして、皆様への医療提供に務めて参る所存です。これからもお気軽にご相談頂ければと思います。
463.アンガーマネジメント
2022.05.12
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米国でも、先般、式典の際に他者を平手打ちした俳優が非難されている件がありました。
暴力は、日本よりも欧米では厳しく非難されるようです。
今回はその件がどうだったかというよりは、怒りのコントロールについてお話してみたいと思います。
西洋式のアンガーマネジメントは講座やファシリテーター制度などもあるようで、一つの体系化した方法のようです。
短いブログで紹介できる分だけ紹介してみたいと思います。
・6秒ルール
反射的に怒りを顕わにしないことです。1,2,3,と数えるだけでも良いようです。
・点数化
自分の持っている怒りが10点満点で何点か、つけてみる。
習慣化すると以前の点数と比べて冷静になることも出来るようです。
・その場を離れる
怒りがわいたら、一旦その場を離れるのも有効なようです。
・「べき」思考の放棄
こうあるべき、こうすべき、という価値観に凝り固まっていないでしょうか。
自分の怒りが激しいのは自分がこうあるべきだと決めてしまっている価値観が厳しすぎることもあるのかもしれません。なるようになるさ、という柔軟な思考が持てると少し楽かもしれません。
ご紹介したのはほんの一部ですが、ご自分に合うものは今日からでもご活用頂いても良いかもしれません。
462.カタストロフィー
2022.05.11
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カタストロフィーとは、破滅的な災害や悲惨な結末を指す言葉のようです。
イライラがたまってくると、突如我慢できなくなって、公衆の面前で相手を追及したり詰問したりしてしまった、なんて話も聞きます。
衝動制御やアンガーマネージメントが重要なわけですが、日頃から心がけて置いて頂きたいこととして、カタストロフィーを避ける、というものがあります。特に家族や親友など大切な相手に対して、あまり強烈に迫らぬ方が望ましいでしょう。
常日頃からカタストロフィーは避けよう、と心がけておくだけで、少しだけ行動がマイルドになるでしょう。
怒ってしまった時も、一旦クールダウンするとか、一旦離席するなど、適応化した行動を選択しやすくなると思います。
どうしても憤懣やるかたない時は、私ども専門家にお話し頂ければと思います。当院では相談員によるカウンセリングも常設しておりますので、医師の診察では話し足りないとお感じの方も、ご相談頂ければと思います。
461.母の日に想う
2022.05.10
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戦禍などで物価が上がっていると、知らなかった国に貿易依存していたりすることを知ります。
母の日でよく出回っているカーネーションの多くはコロンビア産だそうです。常春の国なので、常時カーネーションを輸出できるんだとか。ただ、戦禍のあおり、コロンビア産といえども例年ほど入ってこなかったようです。今年の花束は今のシーズン日本で旬な花があしらわれているようです。
最近、イタリア語で話すコミュニティに入ってみた所、やっぱりあちらでも母の日はあるようです。まあ、日本が西洋の真似をして作ったものなので当たり前かもしれませんが。特にイタリア人は家族をとても大切にしますから、母の日は特に大事にしているような印象です。
母の日には、一応お花を送り、母に電話してみました。
みなさんは、どんな母の日をお過ごしになりましたか。
460.あいすくりんの日
2022.05.09
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今日は明治2年(1869年)5月9日に横浜・馬車道の「氷水屋」で町田房蔵という人が、日本初のアイスクリーム「あいすくりん」を製造・販売した日であるという説があるそうです。
それにしてもゴールデンウィークを過ぎてぼちぼち暑くなってきましたので、あいすくりんなり、アイスクリームを嬉しいと感じる季節です。
ストレスで心療内科を受診される方の中には、全く食べる気がしない、という方もおられます。
そういう場合、アイスクリームで一旦カロリーだけでも摂取しておくのは一時しのぎとしては悪くありません。栄養学的には偏りがあるため、厳格な栄養士さんには眉をひそめられてしまいそうですが、何も食べない0カロリーよりは良いだろう、という考え方です。
少しずつ食べられるようになったら、うどんなど食べやすいものに切り替えても良いと思います。
いずれにしても、ちょっと頑張った自分にあいすくりんを一つ、ご褒美しても良いかもしれませんね。
459.置かれた所で咲きなさい
2022.05.08
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置かれた所で咲きなさい、という本があったように思います。
私も病院勤務時代、華々しい救急だけではなく、慢性期の担当を依頼されたこともありました。
慢性期は、看護師数も少ないですし、患者さんの症状も安定していました。言い方は悪くなってしまいますが、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける所でもあります。
しかし、そこをやりがいがないと捉えるのか、そこにやりがいを発掘できると考えるのは全く違います。
私は、それまでに10年間、様々な主治医が退院をあきらめていたケースをグループホームではあったけれども数名退院させることが出来ました。
ケースワークをきちんとやり、心理教育も行い、家族調整も行い、退院出来たケースは、ご家族と外食に行ったり、お孫さんの誕生を喜んだりと、色々嬉しい報告をしてくれたものです。どんなケースでも半歩でも前に進めないか、虎視眈々と創意工夫をして行くことは、どんな疾患に対しても重要なことと学びました。
急性期は、延長戦に入った場合は慢性期に治療の場を移すため、実際問題慢性期の患者さんも、じわじわと退院を促す必要はあるわけです。地味な仕事でも病院全体には寄与していたと考えています。
もちろん、ご本人様の治療意欲が大切なのですが、治りたいと切に願っておられるのであれば、今後も医師として創意工夫を重ねて参りたいと思っています。
458.真意
2022.05.07
458.真意
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いきなり腹を立ててしまう、という方があります。
そういうご相談を受けた時、ご提案させて頂いているのは、「真意を尋ねる」ということです。
カチンときた時に、相手の言い方などがちょっと適切でなかった時などに、本当に伝えたい意味は、もう少しあるのではないか、と一歩引いて考えるのです。
「あのように仰いましたけど、あの言葉を通じて本当にお伝えされたかったことは何でしょうか?」
という感じで、真意を尋ねてみると、勘の良い相手なら、
「悪く言うつもりではなかった。ちゃんとして欲しいだけだ」とか
「あの時は言わなかったけれど、本当は良くやっていると思っている」
等、別の言葉を引き出すことも出来ます。
腹が立ったら、いきなり怒るより、今一度真意を確認する、というスタンスは、摩擦を起こさずに済むことがあります。
案外役に立つと思うので、お試し頂いてはいかがでしょう。
457.生活リズム
2022.05.06
457.生活リズム
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GWも終盤です。今日がお休みの方は日曜日まで続くでしょうか。
私も、若い頃は徹夜で信長の野望や三国志をしていた覚えがありますが、生活リズムって大事です。
休職中のうつ病や適応障害の方に、生活をどのように送るべきか聞かれることがあります。
休みはじめで何も出来ない場合はとにかく休んでもらって良いと思いますが、復職を意識できるくらいうつのスコア等が改善してきた場合は、勤務に近いサイクルを目指します。
出勤に間に合うように起き、朝食をとり、洗顔等も行います。
通勤の時間には散歩。
出勤時間には、机の前で椅子に座り、簡単なクロスワードや数独でも良いので疲れすぎない読み物や書き物をする。
寝てばかりいたりすると背筋力が落ちており、体を縦に保つだけでしんどく感じることがあります。こういう目に見えにくい筋力低下も週間を徐々に勤務に近づけることによってゆっくり補強できます。
GWもあと数日なので余暇を楽しみつつ、疲れを残さぬよう、良い生活リズムに戻していって頂ければと思っています。
456.五月人形
2022.05.05
456.五月人形
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
実家は広かったので、庭に鯉のぼりを立ててもらっていました。よく電線に引っかかるのである時期から止めたようですが、でかい鯉のぼりを立ててもらったことは、男の子が生まれて嬉しかったんだろうなとも思います。我が家はマンションなので、物干し場に立つ程度のミニ鯉のぼりでしたが。
そんな折、少し知恵が付いてくると、コマーシャルなどを見ることが増えますから、どうして我が家には甲冑を着た五月人形はないのだろうと思いました。それで、ある時父に聞いたんです。
「なんでウチは五月人形は飾らないのか」と。
その答えは一字一句は覚えていないながらも趣旨は今でも覚えています。
「鎧兜は人殺しの道具じゃないか。そういう大人になって欲しくないからだ」
なるほど。家族で仲良く泳ぐ鯉のぼりは良いとして、鎧兜を着て人を殺しに行って欲しくないのか。
私も子供の頃は、素直だったのかそれで納得しました。
昨今戦争のニュースばかり入ってくることを考えると、きちんと平和について考えるということや普段から親が持つ平和への思いを伝えるということは案外大事なことかもしれません。まあ、私の場合大人になって、甲冑でもなく、袈裟も着ないで結局白衣を選んだわけですが。それはそのやりとりをした時に父も想定していなかったのかもしれません。
まあ、私は私で、ご相談にいらっしゃる方々の心の平安を目指して精進して参りたいと思います。