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964.反芻

2023.10.03

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 牛などの反芻動物は繊維の多い草などを一度に消化出来ないため、一度胃に入れた草をもう一度口に戻してもぐもぐと噛むようです。このように胃に入れた食物を一旦口腔に戻して再度咀嚼する行為を反芻といい、草食動物にはそういうものがいるようです。

 不安や緊張といった症状を既に解決済みのものを含めて、もう一度呼び起こして、再度不安に陥りたがる人達がいます。
 まるで症状が自分のアイデンティティーであるかのような、症状を愛して止まないように見えてしまう人達です。

 私たちは、胃に入れたものを吐いてまた噛み直すというのは、気持ち悪くて出来たものではないのですが、症状の反芻が癖になって止まない人も少なくないようです。ある優れたセラピストは、こういう方には反芻の話をされるんだそうで、そうすると症状の反芻が病むと教えて頂いたことがあります。

 ご自分でもついつい症状を反芻しているのではないかと思い当たる方は、一度ご相談頂ければと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分