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941.ブラントン

2023.09.10

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 リチャード・ヘンリー・ブラントンという方がいました。スコットランド出身の灯台技師です。

 山口県には角島灯台という灯台があります。これは日本に5つある第1等灯台であり、他の4つは、犬吠埼灯台(千葉)、経ヶ岬灯台(京都)、出雲日御碕灯台(島根)、室戸岬灯台(高知)の現代灯台です。

 角島灯台以外の4つは昭和35年以降の近代に誕生したものですが、角島灯台は明治9年のものが改修なく現存していると言うから驚きです。

 140ルーメン、ルクスに直せば55万ルクスの明るさ。
 しかも八面鏡を用いて点滅様の信号を出すなど明治ならではの工夫が散見されます。
 大きなレンズは綺麗に作れないため、小さなプリズムを使うんだとかで、何だか高校の積分のように、本来局面である所を、角角と分割しているようです。
 34km先まで照らすというのわけですから、通常の水平線が6km程度先のことを考えますと、遠方の船舶の航行の助けになっているんだと思います。

 船舶は、陸に住んでいると思いを馳せることが少ないのですが、最も大量の物資を運搬出来る優れた方法ですから、船舶の安全な航行に寄与するというのは我々が普段意識出来なくてもとても重要なことです。
 ブラントンは日本で26も灯台を作り、灯台の父と呼ばれているようです。

 自分は六本松に根を下ろした訳ですが、ブラントンのように、みなさまが人生の羅針盤を失わないよう何か航路を照らせればと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分