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867.R.I.D.

2023.06.29

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 当院は、若干のお子さんとお年寄り以外は、大半が働き盛りのビジネスパーソンがいらっしゃいます。男女比は1:1.6くらいなので女性が多いです。

 20~40代の女性となりますと、妊娠希望や授乳中などの理由により、なかなかお薬を投与しにくい方もおられます。

 それならそれなりに、ニーズに即して対応するだけなのですが、一つの指標としてR.D.I.というものがあります。

 R.I.D.とは、相対的乳児投与量( Relative infant dose RID )というものです。新生児が、)という、新生児が1日に母乳を介して摂取する薬の用量と、その薬の母親の摂取量を比較した指標です。R.I.D.が10%以下ならほぼ安全といわれています。

R.I.D.=母乳を介した新生児の摂取量[mg/kg/day](=新生児の摂取量=母乳中濃度×哺乳量)/母親の摂取量[mg/kg/day]

で、計算されます。

 気分安定薬であるリチウムなどはRID=12~30%と高いため内服中の授乳は推奨されていません。抗てんかん薬などは、RIDの低いものを選べば授乳は可能となっています。

 当院ではこれらの指標も考慮しながら処方を考えさせて頂いております。
 御心配な方はご相談頂ければと思います。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分