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688.いじめた相手には

2022.12.24

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 我が子がいじめに遭ったなんて聞くと、気が気ではありません。
 ちょっとしたからかいのつもりだったり、腹いせだったりで始まっても、継続的、組織的になると、それ自体が大きなダメージを与えかねません。

 学校も、良い担任の時もあれば、そこまででないこともあります。教務主任や教頭、校長、スクールカウンセラーのいずれのレベルにも、優れた人やそうでない人がいます。

 こういう時に大切なのは、子供に対して、とても大切に思っていることを伝えることはもちろんですが、本気で組織に関わることです。親が本気を見せることはとても大事です。
 また、加害者の相手には、「これでうちの子が死んだら、あなたはどのように責任を取るつもりですか?」と聞くことです。怒鳴ったり威圧したりする必要はありません。責任を問うてみて下さい。責任が取れるつもりでいじめている人間はいませんから、まともな神経の人ならハッとするはずです。
 そして、それ以上は追及しても仕方ありません。深く考えていたらいじめないわけで。
 
 また、いじめられた子が、「ごめんなさい」に対し「もう良いよ」と仲直りするのは、管理者には理想的かもしれませんが、必要ないと思っています。簡単に許せることではないので。今後いじめずに普通に接して欲しいということと、まだ許せないが、セラピーを受ける。ということで良いのだと思います。いじめた側が長期にわたっていじめたのに一瞬でごめんで済むというのは虫の良すぎる話です。再発予防はもちろん大切ですし、仕返しをして良いわけでもありません。再発予防や啓発を重ねつつ、簡単に許せることではないことをいじめた人間や傍観者にも周知する必要があります。

 それでも結局、最後は被害者が加害者を許すしかないのですが、丁寧にプロセスを踏むことが必要なのではないかと思います。癒やしや切り替えに心療内科や精神科の力が必要な時、出来る限りお力になれたらと思っています。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分