643.常勝棋士も7-8割
2022.11.09
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
藤井聡太竜王が、どうやら将棋400年の歴史の中の最大の天才ではないか、という議論は、既にファンの間では沸騰しているようです。将棋は400年しか歴史がないわけではなく、もっと古いのですが家元が出てからの400年と申しますか。
その藤井さんが、タイトルを5つも持ちながら勝率が8割というのは驚異的な強さだと、誰もが嘆息しています。
しかし、そんな彼でも、現在戦っている竜王戦は初戦を落としただけでなく、既に済んでいる3局とも、前半挑戦者優勢という苦しい出だし。
有名人なので、小さい時に大泣きしながら3位決定戦を勝ってしまった動画なども見ることが出来るようですが、もちろん、第一人者となった今、勝っても負けても、相手や視聴者を尊重して、感想戦や解説会でも丁寧に対応してくれています。
最近は、勝率9割という新人がいて、これも今年度の注目です。
ちょっと前振りが長くなりましたが、その新人棋士にせよ藤井竜王にせよ1-2割は負けている、ということです。
トッププロ以外のプロも、毎試合勝つ気で試合に臨んでいます。これは野球であれサッカーであれ囲碁であれ、同じことでしょう。
しかし、相手のある試合、勝敗を付けるルールになっているものは、ほとんどが白黒が付きます。たまにチェスの引き分けなどもありますが・・・。
申し上げたいのはトッププロでも7-8割しか勝っていないという事実です。
私達も仕事で上手く行かないこと、望み通りの結果が出ないことなんて往々にしてあるものです。
そういう時はトッププロが敗戦の時にどのようにしているかから学ぶことが出来ます。
すなわち、敗因の分析や、改善の対策を練ること、あまり、精神的なショックを引きずらないこと、いつまでも、自分の失策を悔やみ続けないこと、そして、次の試合に集中することです。
次の試合への集中とはもちろん、当日だけではなく、事前の対策、下準備、栄養や睡眠を整えてコンディショニングをする、これらすべてを含めて集中です。
上手く行かない時、辛抱したり、自棄になるのをこらえたりも必要です。支えや相談相手が必要なこともあるでしょう。
いずれにしても、次いかにうまくやるかを考えるかが重要です。もし、その気力が尽きたり、支えが必要になったら、ご相談頂ければと思います。