495.不慣れは慣れる
2022.06.13
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
勉強がなかなか進められないお子さんからのご相談も頂いています。
教科書を読んでも、なかなか頭に入らないとか、記憶できない、と言う自分に対して、すぐに「自分は頭が悪い」と捉えてしまいがちです。
確かに、生まれつき頭の良い人もいるかもしれませんが、今、高学歴の人も、努力した覚えはあっても自分が、なぜそれくらい出来たのか、努力以外の要素について説明出来る人はあまりないのではないでしょうか。
そもそも、人間、全く分からないことって頭に入りにくいのです。書いてあることの1割も分からないことって、印象にも残らないというか、訳が分からなかった、で終わってしまうことがほとんどです。それに対し、7~8割既に知っていることの場合は、残りの2~3割は補足事項として、既存の知識の特例や例外、敷衍した結果などとして記憶することが可能です。
東大を首席で出たと言われている、有名な女性弁護士の方も、教科書を7回読むなどと仰せです。
分かっても分からなくても何回か通読して、なじみのない単語や概念を減らし、全体的に何が言いたいのか分かってきた所で細かく理解していくのです。
医師の国家試験でも過去問を3周は回す、などは常識とされています。
過去問を対策し、3周以上周回して行けば、大体の試験ものは通ると言われています。
私の場合、イタリア語を始めた時、全然頭に入れることが出来ず、頭が悪くなってしまったのではないかと悩みました。しかし、だんだん馴染んできて、当たり前に知っていることが増えるとフレーズごとひとまとまりで頭に入るようになりました。老化する一方ですから頭が良くなるのか、ということですが、不慣れを慣れさせれば、人生後半に入っていても記憶する能力は伸びます。
不慣れなことにぶち当たった場合、自分を頭が悪いとか言ってあきらめないで頂きたいと思います。むしろ、だからこそ何度も読む必要がある、何度も周回すれば出来る、という風に切り替えて、努力を続けていくことが大事なんじゃないかなと思います。