467.Adios Nonino
2022.05.16
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。
Astor Piazzollaという作曲家がいます。イタリア系移民3世のアルゼンチンの作曲家でリベルタンゴなど、タンゴのリズムを駆使した天才として知られています。去年が生誕100周年、今年が没後30年ということで、コロナ禍がなければもっとPiazzollaをテーマにした演奏会が目白押しになる所だったのだろうと思っています。
Piazzollaはバンドネオン奏者でもありました。
クラシックやジャズの造詣も深く、一時期はタンゴの破壊者として命を狙われたことすらあったと言います。
ニューヨークにいた彼は父の訃報を聞いた時、すぐにアルゼンチンに帰ることが出来ず、その失意の中このAdios Noninoを書いたといいます。
短調の悲哀でおどろおどろしいアルペジオに始まり、懐かしむような温かいメロディが父への回想を思わせます。
父の死のショック、失意、そして、温かい家庭への懐かしみと回想、また失意。そしてそれらが昇華されていく感じで終わります。
大切な人が亡くなると、人はショックを受け、動揺します。
Piazzollaのように美しい曲でも書けるものなら素晴らしいのでしょうが、私なんかにはそれも難しいです。
でもこういう曲を演奏してみたり、聞いてみたり。
色んな形で自分の気持ちを落ち着かせていくのかもしれません。人に話すのも有効なことがあり、私共がお伺いしています。
もの悲しいけれどとても良い曲なので、検索などして一度お耳にして頂ければと思います。