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459.置かれた所で咲きなさい

2022.05.08

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。日々元気に営業しております。

 置かれた所で咲きなさい、という本があったように思います。

 私も病院勤務時代、華々しい救急だけではなく、慢性期の担当を依頼されたこともありました。
 慢性期は、看護師数も少ないですし、患者さんの症状も安定していました。言い方は悪くなってしまいますが、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける所でもあります。
 しかし、そこをやりがいがないと捉えるのか、そこにやりがいを発掘できると考えるのは全く違います。
 
 私は、それまでに10年間、様々な主治医が退院をあきらめていたケースをグループホームではあったけれども数名退院させることが出来ました。
 ケースワークをきちんとやり、心理教育も行い、家族調整も行い、退院出来たケースは、ご家族と外食に行ったり、お孫さんの誕生を喜んだりと、色々嬉しい報告をしてくれたものです。どんなケースでも半歩でも前に進めないか、虎視眈々と創意工夫をして行くことは、どんな疾患に対しても重要なことと学びました。

 急性期は、延長戦に入った場合は慢性期に治療の場を移すため、実際問題慢性期の患者さんも、じわじわと退院を促す必要はあるわけです。地味な仕事でも病院全体には寄与していたと考えています。

 もちろん、ご本人様の治療意欲が大切なのですが、治りたいと切に願っておられるのであれば、今後も医師として創意工夫を重ねて参りたいと思っています。

地下鉄七隈線「六本松駅」徒歩5分