286.脳と夜間の酸素
2021.11.18
286.脳と夜間の酸素
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
素敵なスタッフに囲まれて、日々、元気に営業しております。
以前、簡易ポリソムノグラフィーに対応しています、ということをお書きしました。
いわゆる「うつ」として受診される方の中に、隠れ無呼吸が一定数おられます。
無呼吸と診断出来た場合は、その後CPAPマスクを使用することがあります。抗うつ剤だけでなく、寝ている間に、CPAPマスクを着用すると、夜間の血中酸素濃度の低下を防ぎ、夜間十分に酸素が脳に行き渡ることによって脳の休養が十分取れるように思います。また、酸素濃度低下時は、首を絞められているのと同じようなものなので、苦しくなって睡眠ステージが浅くなりがちで、脳波上は起きてしまうこともしばしばあります。苦しくないと、睡眠ステージがしょっちゅう浅くなったり断眠したりすることは減りますから、その意味でも熟睡感が保てます。
無呼吸+うつ、の方もしばしばおられ、こういう方は薬物療法・心理療法だけでなく、「物理療法」であるCPAPマスクの併用が非常に有効です。CPAP+抗うつ薬で治療すると数ヶ月でみるみるうちに回復されるケースにも出会います。
朝起きてもすっきりしない、いびきをかくと言われる、太ってきた、など思い当たることがある方はひょっとしたら無呼吸が隠れている可能性があります。
当院では、お話を聞いて薬を出すだけではなく、無呼吸の除外診断も含めてトータルで治療に当たらせて頂いています。思い当たりそうな方は、ご相談頂ければと思います。