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1315.適切な療養期間

2024.09.15

 ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。

 メンタル不調は年々増加しています。当院の8割は休職のご相談といっても過言ではありません。
 2015年に発表された西浦千尋氏による研究によりますと、複数の日本の民間企業を18ヶ月追跡し、復職率が以下の様だと言うことが判りました。

1.3ヶ月までに復帰した人:35%
2.6ヶ月までに復帰した人:58%
3.12ヶ月までに復帰した人:71%
4.18ヶ月までに復帰した人:75%

また逆に退職率は

1.3ヶ月で退職:3%
2.6ヶ月で退職:7%
3.12ヶ月で退職:11%
4.18ヶ月で退職:12%

 ざっくり言うと、メンタル不調者は、半年で6割弱が復帰、1年で7割強が復帰と言えますし、四分の一の人は、1年半経っても復帰出来ないことがあるようです。

 休職期間についても調査があります。労働政策研究・研修機構のデータによりますと2012年の調査では、

1年未満休職  42.9%
1~2年休職   29.5%
2年以上休職  19.0%

 これらのデータは絶対的なものではありませんが、当院でもこれらを参考にして、ご相談頂いたケースに個別に応じて、最も適切と思える休業指導や治療を行って参りたいと考えております。

文献:西浦千尋他「民間企業における長期疾病休業の発生率、復職率、退職率の記述疫学研究(2015年)
独立行政法人労働政策研究・研修機構「職場におけるメンタルヘルス対策に関する調査(2012年)

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