1026.ロナルド・レーガン
2023.12.05
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
ロナルド・レーガンは、空母の名前にもなっている、米国第40代大統領です。
政治的な業績については本稿で取り上げるのは控えます。
医療との関連で言えば、彼は、晩年、アルツハイマー病に罹患し、それを俳優・元大統領という知名度にもかかわらず勇気を持って公表したことが挙げられます。背も高い、イケメン俳優から大統領にまでのし上がったレーガンでしたが、晩年は受け答えが悪くなり、認知症が進みました。アルツハイマー病は一般的には女性の方が多いとされていますが、男性も罹患します。1906年にドイツの医師、アロイス・アルツハイマーが発見したと言われており、今でも認知症の6~7割を占めます。原因となり得る遺伝子がいくつか報告されていますが、複数の原因があると言われています。
レーガンは、晩年、ニクソンの葬儀に出た以外、公の場に姿を見せず、プライベートな時間を過ごしつつ、ひっそりと世を去りました。
しかし、彼ほど有名な人が勇気を持ってアルツハイマー病を公表したのは大きなことであり、その後長谷川式スケールの長谷川和夫医師もご自身が認知症になられた際に公表するなどし、最晩年まで医療の啓発に貢献しました。
レーガン元大統領や長谷川医師らが啓発してくれたおかげで、認知症への認知度は進んでおり、今では、多くの人が差別せず、優しく対応するよう心がけています。まだ、失われた能力を回復させるまでの薬は発見されていませんが、進行を緩めるなど医療界も少しでも悪化を防ぐよう努力しています。
記憶が怪しいかなと、とご自身やご家族に思い当たった方は、ご相談頂ければと思います。
当院ですと、1Fに脳外科のMRIもあり、VSRADと言って海馬の体積を測定も可能であり、1棟で脳と心の用事が済むところもご来院頂けるメリットかと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。