263.あいまいな喪失
2021.10.26
263.あいまいな喪失
ブログを読んで下さるみなさま、いつもありがとうございます。六本松地区で開業していますまつばら心療内科の松原慎と申します。
素敵なスタッフに囲まれて、日々、元気に営業しております。
心療内科学会は東北大学が主幹だったこともあり、震災その後等の支援も継続的にされているようです。福島県立医大や岩手医大などから各県沿岸への支援などの積み重なって来た知見も教えて頂きました。
その中に、Boss博士の提唱する、あいまいな喪失というものがあるようです。
もちろん、本格的には何冊も本が出ているのでそちらを参照されるべきでしょうが、このブログで紹介できる程度のことをまとめてみます。
Boss博士による曖昧な喪失には2つのタイプがあるそうです。
Type1:Leaving without goodbye
Type2:Goodbye without leaving
①身体的には不在であるが心理的に存在していると認知されることにより経験される喪失,
②身体的に存在しているが,心理的に不在であると認知されることにより経験される喪失,
の2つのタイプです。
曖昧さはトラウマ化することがある
終結は考えられない。
支援の際に留意すべきことは、
・意味を見いだす
・コントロール感
・アイデンティティ
・両価的な感情を正常と見なす
・新しい愛着を持つ
・希望を見いだす
・・・ということのようです。
あいまいな喪失の支援の考え方
・ジェノグラムを一緒に描く
・家族それぞれへの理解を深める
発達段階、発達上のモデル、家族の変化、役割の変化、心理的結びつきなど
・あいまいな喪失に対する情報提供
これらによって、支援をしていくのだそうです。